コグニザントとIBMによる新たなFinOpsセンターの誕生
2024年11月6日、米国ニュージャージー州で、コグニザント(NASDAQ: CTSH)とIBMが強力な協業を発表しました。この取り組みの核となるのは、最新のFinOps
1ソリューションを提供するための『FinOps Center of Excellence(CoE)』の開設です。コグニザントは、業界での豊富な経験と専門知識を活かし、IBMの先進的なプラットフォームを基盤にした多様なサービスを展開します。
コグニザントの新しいセンターでは、AIやクラウドの導入における課題を克服するために、特に企業のモダナイゼーションを視野に入れています。企業はこのセンターの支援を受けることで、デジタル技術を有効活用し、業務の効率性を向上させることができます。
コグニザントの技術力とIBMのソリューションの融合
新たに発表された『Cognizant® Skygrade™』および『Flowsource™』プラットフォームは、IBMのソリューションと融合し、企業が持つ古いアプリケーションの課題を解消する手助けをします。特に、IBM Apptio、Turbonomic、watsonx.governance、そしてwatsonx Code Assistant for Zとの統合により、最新のアーキテクチャーへの移行がよりスムーズに行えるようになります。これにより、クラウド管理の効率化や投資リターンの最大化が期待されます。
コグニザントのエグゼクティブバイスプレジデントであるプラサド・参加ラン氏は、企業が直面しているデジタル化の課題について次のように語っています。「多くの企業は技術的負債や旧式なアプリケーションによって複雑さに直面しています。当社は、顧客がより効果的にクラウドおよびAIネイティブなソリューションを導入できるよう、IBMと共に支援していきます。」
この共同プロジェクトでは、主に次の3つの分野に焦点を当てています。
1. メインフレームの最新化: watsonx Code Assistant for Zを介して、メインフレーム・アプリケーションの俊敏性を向上させ、ハイブリッドクラウド戦略を実施します。
2. FinOpsの推進: クラウドコストの最適化や無駄の排除を行い、リアルタイムでの運用の改善を図ります。
3. AIガバナンスの確立: 開発および運用過程に組み込まれたAI品質とコンプライアンスを保証し、透明性の高いミッションを担います。
IBMサービス・パートナー・エコシステム担当のゼネラルマネージャーであるスティーブン・スミス氏は、クラウドおよびAIソリューションの最適化は企業にとって不可欠であると指摘しています。「自動化とAIの利用によって、生産性を向上させ、コスト削減の一環としてイノベーションの妨げを排除することが可能になります。」
総括
コグニザントとIBMの新たなFinOps Center of Excellenceは、デジタルモダナイゼーションに向けた強力なプラットフォームを提供し、満たされないニーズに応え続けることを目指しています。これにより、企業は今後ますます複雑化する市場の中で競争力を維持することが期待されます。これはただの技術導入に留まらず、より良い未来を構築するための重要なステップといえるでしょう。
1 FinOpsとは、組織がクラウドインフラの財務パフォーマンスを向上させるための手法で、財務とDevOpsの統合を目指します。