高次脳機能障害を支える新ツールが登場
2026年4月に施行が予定されている「高次脳機能障害者支援法」。その実施に向けて、NPO法人ぷるすあるは(さいたま市)と「NPO法人いわて高次脳機能障害友の会イーハトーヴ」が共同で開発した「高次脳機能障害+αサポートカード」と啓発アイコンが、この度公開されました。これにより、高次脳機能障害の理解が一歩進むことが期待されています。
高次脳機能障害とは?
高次脳機能障害は、脳の病気や交通事故などが原因で生じる障害です。この障害は外見からは判断できないため、「見えない障害」として広く認識されています。全国には約23万人の高次脳機能障害者がいると推計されていますが、支援制度が整っておらず、適切なサポートを受けることが難しい現状が続いていました。
サポートカードの目的と特徴
「高次脳機能障害+αサポートカード」は、障害の特性や状況を周囲に伝えるための重要なツールです。このカードは、名刺サイズで縦長と横長の2つのデザインがあり、ヘルプマークと併用することができます。記載内容には、記憶障害や注意障害、感情のコントロールなどのチェック欄が含まれており、裏面には自由に状況を記入できるスペースが用意されています。
このカードは、ぷるすあるはの運営する「子ども情報ステーション」から無料でダウンロードでき、どなたでも利用が可能です。これにより、家族や周囲の人々が理解を深め、支援を行う手助けとなります。
啓発アイコンの役割
また、同時に公開された高次脳機能障害アイコンは、視覚的に障害の状態を一目で伝えるためのものです。このアイコンは、イラストとテキストが組み合わされたものや、単体でのイラスト、テキストなどがセットになっており、リーフレットや掲示物、研修資料にも利用されます。収益は啓発活動の資金に充てられる予定です。
プロジェクト関係者の言葉
NPO法人 いわて高次脳機能障害友の会イーハトーヴの阿部類さんは、「高次脳機能障害」と言っても症状には様々な程度があることを指摘し、当事者や家族が直面する困難について触れました。また、ぷるすあるはのイラストが、障害についての理解を促す一助となることを期待しています。
同会の代表である堀間幸子さんも、自身たちの力で企画したこのカードの完成を喜び、当事者たちが支援を受けるだけでなく、自らの力を発揮できる社会の実現を目指す気持ちを語っています。
地域活動や教育の重要性
これらの取り組みは、ぷるすあるはが過去に実施した啓発活動に引き続き行われるものであり、高次脳機能障害について視覚的な情報提供を行うことが目的です。具体的には、イラストを使ったシートやリーフレットの制作、地域住民向けの展示企画などを通じて、一般市民の理解を深めてきました。
新法では、全国どこでも切れ目のない支援を受けられる社会を目指しており、地域の支援体制の構築も重要なポイントです。新たに公開されたカードやアイコンは、当事者やその家族、医療・福祉・教育現場などで幅広く活用され、大きな変革をもたらすことが期待されています。
これからも、障害への理解を深めるための活動が続けられることを願っています。
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