「承継不要」が墓選びの主流に！7割が永代供養墓を選択 - 最新調査で判明

承継不要の墓が主流に！7割が永代供養墓を選択―2023年お墓選びの実態調査

近年、お墓の選び方は多様化し、従来の墓石型のお墓だけでなく、樹木葬や納骨堂など、さまざまな選択肢が登場しています。この変化を背景に、アットセル株式会社が運営する墓地・霊園ポータルサイト「お墓さがし」は、2023年1月18日から3月31日にかけて、お墓選びの実態調査を実施しました。

調査は、2022年に「お墓さがし」を通じて資料請求や見学予約をした計332名を対象にインターネットで行われ、その結果、実に7割以上の人が「跡継ぎのいらないお墓」を選んでいることが判明しました。これは、お墓の購入を検討中の人、すでに購入済みの人、いずれのグループでも同様の結果でした。

調査結果から読み解く、現代のお墓選び

1. 永代供養墓へのシフト：
従来型の一般墓を選択したのは3割未満にとどまり、樹木葬、納骨堂、合祀墓といった永代供養墓が主流になりつつあることがわかります。特に樹木葬は、検討中の人、購入済みの人ともに3割以上を選択しており、最も人気のある形式であることが示されています。一方、合祀墓は、検討段階では比較的高い割合を示すものの、実際に購入する段階では割合が減少する傾向が見られました。

2. 重視される条件：
検討段階、購入済み段階を問わず、「金額」「自宅からのアクセス」「お墓の承継や管理がいらない」ことが、お墓選びで重視される上位3つの条件でした。特に「承継や管理がいらない」という点は、現代人のライフスタイルの変化や少子高齢化を背景に、大きなニーズとなっていることを示唆しています。また、「金額」を重視する割合は、検討段階から購入段階にかけて減少傾向が見られ、他の要素、特に「園内の雰囲気」への関心の高まりがうかがえます。

3. 予算と実際費用：
検討段階での平均予算は82.7万円でしたが、実際の平均購入金額は101.0万円と、約18.3万円の差がありました。これは、一般墓において特に顕著で、予算と購入金額の差は35万円にも及ぶケースもあります。価格帯別に見ると、150万円未満では予算を下回るケースが多く、150万円以上では予算を上回るケースが多いという傾向が見られました。

4. 年間管理費：
購入済みの人において、年間管理費の有無はほぼ半々でした。お墓の種類別にみると、一般墓や納骨堂では管理費がかかるケースが多い一方で、樹木葬やその他の永代供養墓では管理費がかからないケースが多いことがわかりました。

5. 納骨対象：
購入者の半数以上が親の納骨を想定しており、自分自身の終活というよりも、両親の葬儀後や準備としての側面が強いことがわかります。一方で、子どもや子孫を想定した選択は少数派でした。

6. お墓探し開始のきっかけ：
半数以上の人が身内の葬儀をきっかけにお墓探しを始めたと回答しており、お悔やみ事を通じてお墓選びが現実的な問題となるケースが多いことがわかります。年代別では、若い世代は葬儀をきっかけに、高齢の世代は将来を見据えてお墓の準備や墓じまいを検討する傾向が見られました。

まとめ：現代のお墓選びのキーワードは「簡素化」「継承不要」

今回の調査結果から、現代のお墓選びでは、「簡素化」「継承不要」といったキーワードが重要になっていることがわかります。少子高齢化やライフスタイルの変化を背景に、管理の手間や費用を軽減し、自分らしい弔い方を選択したいというニーズの高まりが反映されていると言えるでしょう。今後も、多様化するお墓のニーズに対応したサービス提供が求められます。