三重大学とJDSが取り組むダウン症の新たな対話
日本ダウン症協会(JDS)と三重大学が協力し、ダウン症に関する重要な対話を展開しました。2025年の世界ダウン症の日に向け、JDSは「偏見を除去する」というメッセージ広告を発表し、その背景には三重大学の橋詰令太郎教授の研究がありました。この研究では、ダウン症の原因となる染色体の1本を除去することに成功したとのニュースがリリースされ、SNS上で大きな話題となりましたが、その内容に対する誤解が広がったことも事実です。
特に、ダウン症のある人々の家族や支援者の間では混乱が生じ、多くの不安がつのりました。ヘラルボニーの松田氏はこうした情報に対して「モヤる」と表現し、JDSとの対話を始めることになりました。この対話をきっかけに、JDSは橋詰氏から直接話を聞くことで、研究の真意やダウン症に関連するさまざまな課題を深く掘り下げていくことを決定しました。
鼎談の内容
4月27日に行われた鼎談では、橋詰氏、JDSの代表理事である玉井浩氏、小児科医でありJDS理事の水戸川真由美氏が出席し、「ダウン症のある人のよりよい人生とは何か」というテーマで幅広く議論されました。鼎談の中では、ダウン症を含む様々な障害の「治療」についての考え方や、治療の進展だけではなく、選択肢を増やすことの重要性が語られました。
特に、治療に対する考え方が変化することで、ダウン症のある人々の人生をより豊かにする新たな道が開けるのではないかという意見が上がりました。また、治療のあり方だけでなく、社会の偏見を取り除くことの重要性についても強調され、より多くの人々がダウン症に関心を持ち、理解を深めることが求められるというメッセージが発信されました。
まとめ
この鼎談は、ダウン症のある人々とその家族、支援者にとっても重要な意義を持つものであり、今後の社会におけるダウン症に対する理解を深めるきっかけとなるでしょう。JDSの公式サイトでは鼎談の内容が詳しく紹介されており、興味のある方はぜひご覧ください。JDS会員には毎月、会報「JDSニュース」が届けられ、活動を支援するための寄付も受け付けています。この機会に、ダウン症に対する理解を深めるとともに、彼らの支援に賛同することが重要です。