SaaS市場の未来
2021-04-13 08:00:02
「Japan SaaS Insights 2021」発表:日本のSaaS市場拡大の可能性
日本のSaaS市場:未来の展望と成長の兆し
独立系ベンチャーキャピタルのOne Capitalが発表した「Japan SaaS Insights 2021」は、日本のエンタープライズソフトウェア市場におけるSaaS(Software as a Service)セクターの成長が期待されることを示す重要なレポートです。日本のエンタープライズソフトウェア市場は約10.8兆円としていますが、SaaS市場はその中の約6,000億円、すなわち全体の6%で、グローバル水準に比べてまだまだ発展の余地があります。
SaaS市場の成長ポテンシャル
今後、SaaS市場は広がりを見せると考えられており、もし日本のSaaS市場がグローバル水準に達すると仮定すると、約2.4兆円に達する可能性があるとのことです。この市場規模の拡大は、投資家の注目を集めており、2018年には569億円であったSaaSスタートアップの資金調達が2019年には744億円に増加し、30%の成長を記録しています。これはSaaS企業へのリスクマネーが増加していることを意味します。
SaaSの特徴と利点
SaaSはクラウドを通じて提供されるアプリケーションサービスであり、従来のオンプレミス環境と異なり、顧客はソフトウェアの保守・運用を必要としません。これによりメンテナンスコストを削減できるだけでなく、常に最新バージョンのソフトウェアを利用できる利点があります。また、導入前にトライアルが可能で、短期間で利用を開始できることも特徴です。
大企業のSaaS/SaaS化の進展
最近、大企業もSaaSやサブスクリプションモデルへの移行を進めており、これは安定した収益基盤を構築する戦略の一環です。従来の売り切り型ビジネスからの移行には多くの課題がありますが、それを克服することでSaaSスタートアップにとって新しいビジネスチャンスが見えてくる可能性があります。
例えば、Adobe社のサブスク化への取り組みを通じて、大企業がどのような施策を実施し成功を収めているかを分析しています。このような事例は他の企業にもとっての参考になることでしょう。
SaaS市場の未来のトレンド
SaaS市場の今後のトレンドについては、リモートワークを支援するSaaSの需要が引き続き高まると予測されています。加えて、契約のデジタル化やサイバーセキュリティ対応を強化するSaaSも普及していくでしょう。また、ノーコードやローコードといった開発ツールの活用が進む中、SaaS利用は業務効率化から新たな売上創出に繋がる動きが加速する見込みです。
まとめ
One Capitalの「Japan SaaS Insights 2021」は、日本のSaaS市場が持つ成長ポテンシャルや企業の動向を詳細に分析しており、企業や投資家にとって重要な情報源となるでしょう。これからも続くデジタルトランスフォーメーションの波の中で、SaaSはますます重要な役割を果たすと考えられています。さらなる市場の発展に期待が寄せられています。
会社情報
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One Capital株式会社
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- 東京都港区港南2-16-1品川East One Tower 7F
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