海ぶどうの新技術
2024-07-31 12:09:41

海ぶどうの新たな生産スタイル、閉鎖循環式室内養殖が始動

新たな海ぶどう生産技術の導入



2024年7月、ゼブラファーム株式会社が三重県志摩市で株式会社養殖屋と共同で『閉鎖循環式室内養殖による海ぶどう』の生産・販売を開始します。この新しい養殖方式は、今までの方法と異なる技術で、効率的かつ持続可能な海ぶどうの生産を実現します。

漁業の現状と課題



日本の漁業は過去30年間にわたり、漁獲量が半減しており、養殖生産も約20%に留まっています。一方、世界では養殖が漁業生産の約50%を占めています。海洋環境や気候変動の影響を受けやすい漁業は、養殖によって解決を目指していますが、未だ多くの課題が残っています。特に、陸上養殖の一種であるかけ流し式は水質管理が難しく、汚染の原因となることが懸念されています。

そのため、閉鎖循環式の養殖方法に注目が集まっています。この方式では、槽内の水を浄化して再利用するため、環境に優しいとされています。ただし、高度な技術と設備投資が必要で、これまでの導入は難しいとされていました。

閉鎖循環式室内養殖の特長



1. LED照明
海水を立体的に考え、LEDで光を効率的に照射して育成を促進します。

2. 温度管理
断熱性の高い建物に水槽を設置し、エアコンで温度管理を行います。

3. 水質の多様性
自然海水と人工海水の両方を使用し、幅広い養殖を実現しています。

4. 波や潮流の再現
シリンダー水槽内で波を再現し、自然環境に近い条件を提供します。

5. CO2の活用
CO2を海水に溶かすことで、光合成を促進します。

6. 栄養管理
必要な栄養を精密に管理し、天然由来のミネラルを添加しています。

この技術により、海ぶどうはプチプチとした食感を持ちながら、栄養豊富で健康効果の高い食品として注目されています。特に、美容業界でもその効果が研究されており、今後の需要が期待されています。

安定供給と普及への展望



閉鎖循環式室内養殖により、わずか1ヶ月での収穫が可能となります。また、生育環境のコントロールが容易なため、品質のばらつきが少なく、安定した供給が実現します。これはたくさんの飲食店で利用されることを目指し、さらにECサイトを通じて家庭への直接販売も計画されています。

導入される飲食店の一部には、新宿や大阪、三重の店舗が含まれ、多くの地域でその特徴的な海ぶどうが楽しめるようになります。

コンテナ型海ぶどう生産システム



新たに登場するコンテナ型生産システムでは、場所を選ばずに海ぶどうを生産できる環境が整います。これにより、地域の魅力向上にも寄与しつつ、サステイナブルな養殖を進めていくことが期待されています。すでに全国で10カ所で導入が進んでおり、技術サポートも展開しています。

ゼブラファームの未来



ゼブラファームは、持続可能な養殖を推進し、次世代の一次産業を支える若者たちを支援する姿勢を示しています。これにより地域社会との共生を目指し、さらなる海ぶどうの生産と消費拡大を図っていくことでしょう。

代表取締役の木村太一氏は、「私たちはこの新技術で海ぶどう生産を持続可能にし、地域の発展に貢献したい」とコメントしています。


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会社情報

会社名
ゼブラファーム株式会社
住所
東京都千代田区神田岩本町15-1
電話番号
03-6328-0505

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