沖縄高専における無人航空機資格取得の新たな試みと展望

AUTCが沖縄高専と連携した無人航空機教育の新展開

先端技術無人航空機トレーニングセンター（AUTC）が、沖縄工業高等専門学校（沖縄高専）との協力関係を築き、同校内に新たな支部を設立した。この支部は「観光・地域共生デザインコース」の一環として、無人航空機の国家資格取得コースを提供することを目指している。これにより、国内初の現役学生講師による指導が行われる予定であり、国家資格の取得普及が加速すると期待されている。

沖縄高専の無人航空機教育に関する取り組み

2024年8月には、沖縄高専がAUTCのドローン研究会支部として正式に登録され、本格的な無人航空機教育の実施が2026年からスタートする見込みだ。「観光・地域共生デザインコース」は、沖縄の地域資源を最大限に活用し、新しい価値を創造することを目指している。このコースに無人航空機国家資格取得コースを組み込むことで、学生たちは地域の魅力を発見し、それを広める能力を身につけることができる。

新設された「観光・地域共生デザインコース」では、地域の持つ特性を生かした教育を通じて、価値創造ができる人材を育成する。これは沖縄高専のさらなる教育の地盤を固め、地域の活性化に貢献することを意図している。

現役学生講師によるドローン教育の新たな試み

AUTCは、2023年4月から東京工業高等専門学校にてドローン研究会を運営し、そこで培った学生講師システムは沖縄高専にも拡大される予定だ。東京高専では、この10月に日本初となる現役学生講師が誕生し、彼らが後輩に対して学びの支援を行っている。これにより、学生同士の教育環境が整い、互いに成長するサイクルが形成される。

沖縄高専でも同様の構造を確立し、学生同士で教え合うことで、実践的な学びが進むことを目指す。彼らは国家資格の取得に向けた熱意を持ち合わせ、教育的な刺激を互いに与え合っている。

無人航空機がもたらす地域活性化の可能性

無人航空機は観光地のPRや災害時の情報収集など、様々な方法で地域の活性化に寄与することが期待されている。この新たなコースから生まれた卒業生は、無人航空機を用いた革新的なビジネスモデルの創造や、地域課題の解決に向けて貢献できると考えられている。

今後の展望

AUTCは沖縄高専、東京高専と連携を強めながら、無人航空機教育の質を高めていく考えだ。また、地域企業との協力を深め、インターンシップや共同研究を通じて学生の実践的な経験を増やし、地域問題の解決や発展に寄与していく方針である。

AUTC沖縄高専ドローン研究会支部長の仲間祐貴氏は、「地域社会に貢献する人材育成を目指し、无无人航空機国家資格取得コースを開設することは大きな一歩です。学生たちが地域の魅力を発掘し、新たな価値を創造していくことを期待しています」と述べた。

一方、AUTC東京高専ドローン研究会支部長の松林勝志氏は、「現役学生の講師活動は、多くの学生にドローン学習の意欲を与えるでしょう。今後も、このシステムを拡充しながら、日本の新たな産業の発展に寄与できる人材を育成していきたい」と語る。