フェンディがミラノに新しい旗艦店「パラッツォフェンディミラノ」をオープン

フェンディがミラノに新たな拠点「パラッツォフェンディミラノ」を誕生

イタリアのラグジュアリーブランド、フェンディ（FENDI）が、2025年9月24日（水）にミラノのファッションストリート、モンテナポレオーネ通りとマッテオッティ通りが交差する場所に、新たな旗艦店をオープンしました。その名も「パラッツォフェンディミラノ（Palazzo FENDI Milano）」です。歴史的建造物として知られるこの場所は、著名な建築家エミリオ・ランチャが1933年から1936年にかけて設計したイタリア合理主義建築の象徴です。圧倒的なスケールを誇る4フロア910平方メートルのブティックは、フェンディのブランドの世界を存分に体現しています。

さらに、上階には名店「ランゴステリア」の3つのダイニングコンセプトが広がり、美食の体験を提供します。訪れる人々は、ただのショッピングを超えた新しい体験を味わうことができます。

建物のデザインとインテリア

「パラッツォフェンディミラノ」の外観はその美しさに目を見張ることでしょう。アーチ型とスクエア型の窓がリズミカルに配置されており、屋根付きの遊歩道は優雅なアーチを描いています。中央にそびえる塔と元のファサードのデザインが、当時の面影を残しつつも洗練された雰囲気を醸し出しています。フェンディのロゴと、古代ローマのバロック様式にインスパイアされたドアハンドルが印象的です。

ブティック内部のデザインは、1930年代のミラノ様式を彷彿とさせる装飾が施され、フェンディ独自のデザインコードと融合しています。ファーのクラフツマンシップに影響を受けた柔らかな曲線やアーチフォルムが、ミラノの端正なシルエットと素材の質感とのコントラストを際立たせています。

アートとのコラボレーション

「パラッツォフェンディミラノ」の内部空間は、地元の財団やギャラリーとのコラボレーションによって、さらなる深みを加えています。オフィチーネ・サッフィ財団やアルナルド・ポモドーロ財団など、著名なアート団体との協働により洗練されたアート作品が空間に息づき、ブティック全体がまるでギャラリーのような雰囲気を演出しています。

1階のウィメンズアクセサリーエリアは、ローマの円柱を思わせるクルミ材のアーチを基盤とし、彫刻的なトラバーチン大理石の壁が印象的です。柔らかな波のようなドレープはローマのバロック彫刻を思わせ、古代ローマの邸宅に見られる幾何学模様のフロアが独特の存在感を放っています。

大きな特徴とシグネチャー

建物の中央には、アーティスト・アントン・アルヴァレスによる彫刻作品があります。これは既存の概念を覆した有機的なフォルムが特徴で、フェンディを象徴する色使いで表現されています。このようなアートの要素が空間全体に高さと広がりを与える一方、各階のデザインも独自の雰囲気を醸し出しています。

例えば、2階のメンズコレクションエリアは、古代ローマの遺跡にインスパイアされたディスプレイが目を引きます。ストライプ模様の天井や寄木細工の床が、素材と質感のコントラストを強調しています。

3階では代表的なフェンディクチュールとファーコレクションが展示され、ラッカー仕上げの壁とトラバーチンアーチが組み合わさり、洗練された雰囲気が演出されています。特に、ウィメンズVIPルームには、パウダーピンクの照明が優雅さと深みを与え、まさに特別な空間です。

まとめ

「パラッツォフェンディミラノ」は、単なるショッピングの場を超え、アートや美食との融合を提供する新しい文化の拠点です。市街地の中心に位置するこのフラッグシップストアは、訪れる人々に新たな体験を与え、フェンディのブランドコンセプトを深く理解する機会を提供します。今後も目が離せない存在になることでしょう。