鳥取県とサウジアラビア王国館の新たな試み
2025年4月に開幕予定の「大阪・関西万博」において、鳥取県は「関西パビリオン」内に「鳥取県ゾーン」を出展します。このゾーンでは、まんがや自然、そして「鳥取無限砂丘」と称される新しい体験展示が目玉です。特に、鏡で覆われた六角形の室内に10トンもの鳥取砂丘の砂を使用し、来場者は虫眼鏡型デバイスを使って砂の上を歩くことで、鳥取の観光資源を探検することができるのです。
サンド・アライアンスの成立
本展示に加えて、鳥取県とサウジアラビア王国館は、4月23日に「サンド・アライアンス」という新しい協定を締結しました。この協定は、鳥取県とヨルダン館が結んだものに続くもので、SNSを通じて鳥取県ゾーンとヨルダン館の砂の展示が注目を集めた結果、サウジアラビアも賛同し参加することとなりました。
5月7日には平井知事と駐日サウジアラビア大使ガーズィー・ファイサル・エス・ビンザグル氏が会談を行い、互いのパビリオンを視察。両者は今後「砂の展示」の相互魅力を発信していく意欲を示しました。
砂が繋ぐ国境を超えた友情
会談は和やかな雰囲気の中進行し、ガーズィー大使は「鳥取砂丘の砂はサウジアラビアの砂と同じ感触」と、その相似性を語りました。また、「虫眼鏡型デバイスの体験を通じて、一つの砂の粒の中に隠されたチャンスを見つけることができれば、強い関係を結べる」ともコメント。
一方、平井知事は「万博は不思議な場所で、砂を通じてこのような交流の橋が架けられたことを嬉しく思う」と述べ、サウジアラビアとの新たなつながりに喜びを表しました。
協定締結式の様子
協定の締結式は、サウジアラビア王国館の応接室で行われ、平井知事が「サンド・アライアンスを広げていきたい」とコメント。また、友好の証として記念品の交換も行われ、平井知事からは鳥取の砂やアニメキャラクターのぬいぐるみ、ガーズィー大使からはアロマキャンドルが贈呈されました。
鳥取県ゾーンの魅力
「鳥取県ゾーン」のテーマは、まんが、自然、食の三つに分かれており、特に「まんが王国とっとり」では、地元出身のまんが家たちの作品や関連施設が紹介されています。また、鳥取砂丘の砂を使用した「鳥取無限砂丘」では、来場者が虫眼鏡を使って、特産品や観光施設を見ることができます。
サウジアラビア王国館の魅力
サウジアラビア王国館では、「進化する都市」と「無限の人間の可能性」をテーマに、歴史や文化を体験することができ、700以上の多彩なイベントが開催されます。これにより、訪れる人々に新たな発見の場を提供しています。
まとめ
「サンド・アライアンス」は、ただの協定以上の意味を持ち、砂を通じた国境を超えた交流の重要性を示しています。万博を契機に、さらに多くの国とつながることが期待されるでしょう。