新たな潮流、「あとむすアワード」の誕生
日本における中小企業の99.7%を占める者たちが直面している後継者不足の問題を背景に、家業を継ぐ女性経営者に光を当てる「あとむすアワード」が創設されました。このアワードは、2025年10月27日からエントリーが開始され、女性の経営者と後継者を称賛する初の試みとなります。
家業を継ぐ女性たちへの支援
後継者不足が深刻化する日本のビジネス界ですが、特に女性の経営者比率はわずか8%に留まっています。慣習的に「娘には継がせない」といった考えがまだ根強く、育児や介護との両立、実際のロールモデルの不在といった障壁が、女性たちの挑戦を妨げています。一般社団法人日本跡取り娘共育協会は、2019年の設立以来、130名を超える女性後継者のネットワークを作り、経営講座やメンタリングなどの支援を展開。地域経済の持続可能な成長を促進しています。
さらに、2025年には協会が行った調査が公開され、女性経営者のもとで男性社員の育休取得率が上昇したことや、ダイバーシティ経営が進展した実績が明らかになりました。しかし、これらの成果は広く知られていないのが現状です。
愛の経営を評価する「あとむすアワード」
「あとむすアワード」は、物質的な成功だけでなく、愛を持った経営―すなわち、社員や地域社会を思いやる持続的な経営を評価します。このアワードを通じて、家業を継ぐ女性たちの新しい経営モデルを社会に提示し、ジェンダー平等と地域再生の取り組みを一層進めたいと考えています。
また、クラウドファンディングサービス「CAMPFIRE」を通じて、共感による社会参画の仕組みづくりも進められる予定です。
受賞基準とアワードの魅力
このアワードでは、特に次の3つの価値観を重視します:
- - Well-being: すべての関係者の幸せを追求する経営
- - Sustainable: 地域の持続可能性を大切にするスタイル
- - Diversity: 個々の能力を活かす多様性の促進
受賞者には、メディア露出や大学・金融機関との連携機会など、さらなる成長へのサポートが提供されます。
エントリー概要と審査
- - 応募対象: 愛をもって地域を支え、リーダーシップを発揮する女性経営者や後継者
- - 応募期間: 2025年12月28日まで
- - 応募方法: 公式サイトのエントリーフォームから
- - 表彰内容: 大賞1名、入賞4名
審査は、家業承継や女性の活躍を支援してきた識者が行い、結果は2026年2月15日渋谷での授賞式で発表されます。
まとめ
「あとむすアワード」は、女性が家業を継ぐことの重要性やそれに伴う挑戦を広く知らしめるための重要なステップです。この取り組みが、次世代の女性リーダーたちを勇気づけ、ビジネス界に新たな風が吹くことを期待しています。