就活Webテストの現状と不正行為の実態
株式会社サーティファイがまとめた最近の調査によると、オンライン就職活動におけるWebテストにて、数多くの学生が不正行為を実施している現象が確認されました。この調査は不正行為が業界全体に与える影響を明らかにすることを目的としています。
調査の背景
前回の調査結果では、なんと45%の学生が生成AIを利用したり、他の不正行為を行ったりしていることがわかりました。驚くことに、これらのうちの60%以上が内定を獲得しているという事実も明らかになっています。これは、企業がオンライン試験に対して十分な対策を講じていない実態を示しています。しかし、同時に約半数の学生が不正行為に頼らずに正々堂々と試験を受けていることも注目されます。
調査の目的
サーティファイは、特に不正行為を行わなかった学生268名の意見を集め、彼らの就職活動に対する影響や企業への印象を探るための追加調査を実施しました。この調査は、2024年から2026年の間に卒業予定の学生を対象に行われました。
調査の結果
1. 企業の責任の認識
73.5%の回答者が、不正行為については企業側にも責任があると考えています。中でも、「企業側の責任が大きい」との意見が20%以上に上ります。これは、現状の不正行為は学生だけの問題ではなく、企業が監視を強化すべきであるとの声が大きいことを示しています。
2. 監視の甘さへの不信感
62.3%の学生が、監視が甘い企業に対して不信感を感じていると回答しました。特に、21.7%はその影響で志望度を低下させ、6.3%は選考辞退を考えるほどの不信感を抱えています。このことから、企業は不正行為の監視を強化する必要性が高まっています。
3. 不信感の拡散
30%以上の学生が、不信感が具体的な行動に影響していると答えています。SNSや口コミで不信感が広がることで、長期的に企業のブランドに悪影響を及ぼす可能性があります。
4. ネガティブな企業イメージ
監視が甘い企業について、6割近くの学生がネガティブなイメージを抱いています。「不正に対する態度が緩い企業」が最も多く、次に「評価が不公平な企業」、「危機管理が甘い企業」と続きます。このネガティブなイメージは企業にとって大きなリスクです。
5. 内定承諾への影響
32%の回答者が、WEBテストの監視の甘さが内定承諾先の選定時にマイナス影響を与えると答えています。つまり、企業は候補者からの信頼を得るためにも、監視体制を強化する必要があります。
結論
本調査では、企業が採用プロセスの透明性と公正性を強化し、不正行為を防止する取り組みが求められる状況が浮き彫りになりました。学生の信頼を高めることが企業のブランディングに寄与し、優秀な人材を確保するための鍵となるでしょう。
会社概要
社名: 株式会社サーティファイ
設立: 2001年6月
所在地: 東京都中央区日本橋茅場町2-11-8
代表者: 瀧澤茂
URL:
https://sikaku.gr.jp/