夫婦満足度68.7%！新たな関係性を見せる50代以上の夫婦たち

近年、50代以上の夫婦における満足度が向上しており、その背景には様々な要因が影響しています。最近行われた調査によると、夫婦関係の満足度は68.7%に達し、前年よりも2.4ポイント増加しました。特に注目すべきは、50代及び60代の女性層において、前年に比べて9から13ポイントの大幅な上昇が見られたことです。これは、幸福度が高い層が増えていることを示しています。

調査の背景

ハルメク生きかた上手研究所が行ったこの調査は、50～79歳の既婚男女600名を対象に、WEBアンケートを通じて得られた結果です。コロナ禍以降、夫婦関係における意識が変化してきた中で、SNSの普及や急激な物価高がどのように影響を与えているかを探る目的で実施されました。

満足度の変化

夫婦関係に「満足」または「やや満足」と答えた人の割合が68.7%という結果になり、これは日本全体の傾向を反映しています。最も高い満足度を表したのは70代の男性で、78%に達しました。しかし、50代の男性層では満足度が6ポイント低下し、横ばいの傾向が見られる一方、女性層は大きく改善しました。このことから、夫婦間のフィードバックが重要になっていることが分かります。

一緒にいる時間の変化

調査では、配偶者と一緒に過ごす時間が「長すぎる」と感じる時間には違いがあります。仲良し夫婦は平日で平均約4時間、不仲夫婦は約2.5時間という結果が出ました。つまり、仲良し夫婦はお互いに過ごす時間をより長く感じられ、幸福度が高いことが示されています。

コミュニケーション手段の変化

夫婦間のコミュニケーション手段も変わっています。特にLINEやその電話機能が普及しており、昨年と比較して約9ポイント増加しました。一方で、従来のメールやショートメールは微減しています。このデジタル化されたコミュニケーション手段は、より親しみやすい関係を築いていることに寄与していると言えるでしょう。

へそくりの状況

さらに、ここ数年間のへそくりの傾向にも変化が見られます。これまでは女性の方が高い傾向にありましたが、最近の調査ではその差が縮まりつつあります。このことは、経済的自立や家計管理の変化に影響されていると考えられます。夫婦双方がそれぞれの自由を持ちつつ、お金を管理する意識がもたらした結果と見受けられます。

夫婦間の望ましい関係

調査の自由回答からも、夫婦に対する期待や考え方の変化が現れました。「干渉せず、尊重し合う」といった声が多く、自由であることの重要性が示されています。これからの夫婦は、心地よい距離感を保つことが関係を長く続ける秘訣となるかもしれません。

専門家の見解

ハルメク生きかた上手研究所所長の梅津順江氏は、シニア世代の関係性変化に注目しています。時代の変化に対応できるよう、夫婦のコミュニケーションの手段も進化していると指摘しており、今後もこのトレンドは続いていくでしょう。

このように、50代以上の夫婦関係は静かにクリエイティブな変化を迎えています。満足度の向上、心地よい距離、デジタルコミュニケーションの定着が新しい幸せの形を作り出しているのです。