老朽船復活計画
2025-11-12 10:02:59

阪南大学が挑む!老朽化した島の船をアップサイクルするプロジェクト

阪南大学の末田教授のゼミ(SOIL: South Osaka Inclusive Labo)は、広島県大崎下島にて行われているフィールドワーク型プロジェクトに取り組んでいます。このプロジェクトは、老朽化した木造の農船を再活用することを目指しています。かつて、同島では多くの木造船がみかんを運ぶ重要な役割を果たしましたが、近年では高齢化や交通網の発展により、船の文化が急速に失われつつあります。

このプロジェクトは、記念保存するのではなく、実際に活用可能な形で次世代へと船を引き継ぐことを目的としています。2025年の夏には、末田教授と学生たちが現地に赴き、連携団体「まめな」や広島大学のインターン生と協力して、農船の改修に向けた環境整備を行います。具体的には、ソーラーパネルや蓄電池を利用し、電源を自給できるオフグリッド化を進めます。また、地域の住民と共に新しい船の活用方法を模索するワークショップなども展開する予定です。

さらに、社会問題となっている老朽船の不法係留を解決するために、これらの船を水上グランピングハウスや小型電動船へとアップサイクルするアイデアも検討しています。環境に優しい運用モデルを導入し、石油を使わない持続可能な方法での運用を目指します。その過程で、末田教授の専門知識である水上ドローン技術や、インクルーシブデザインを取り入れ、地域の資源を再利用する新たな可能性を開いていく予定です。

このプロジェクトは、実践的な地域課題解決型の学びを学生に提供する場でもあります。彼らは、地域の住民との対話や農船へのオフグリッドシステムの設置、活用アイデアの企画・デザインを通じて、地域の歴史と未来をつなぐ実践的な学びを深めていきます。また、単なる技術実習にとどまらず、地域の記憶を保存しつつ、未来へのステップを歩むことを学ぶ重要な機会を得ています。

将来的には、アップサイクルされた船を利用して観光や教育、アートなど、多様な利活用方法を模索し、地域資産の継承と「海の学び」の新しい拠点を目指します。デジタルトランスフォーメーション(DX)を活かし、地域の歴史と未来をつなぐ新たな学びの場を創出することで、地域全体の活性化を促進することが期待されています。このような取り組みを通じて、阪南大学は地域との繋がりを強化し、持続可能な未来の実現を目指します。


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