オフィスレント・インデックス2024年第2四半期
三幸エステート株式会社による最新のオフィスレント・インデックスが発表され、2024年第2四半期の東京都心部のオフィス市場の変動が明らかになりました。
Aクラスビルの市場状況
2024年第2四半期のAクラスビルの成約賃料は、前期に比べて1,431円増加し、26,791円/坪(共益費除く)に達しました。これにより、Aクラスビルの賃料は3期連続で上昇し、低下傾向にあった市場は底打ち感を見せています。一方、空室率は前期比で小幅上昇し5.7%となりましたが、全体としてはオフィス需要は拡大していることから比較的安定しています。特に新築ビルの竣工が影響していますが、企業の移転や新規開設が進んでいるため、需要は引き続き高まっています。
Bクラスビルの賃料動向
Bクラスビルの賃料は、前期比616円減の19,305円であるものの、上昇傾向に転じつつあることが注目されます。空室率は3.8%まで低下し、過去3ヶ月間連続で減少しています。これには港区の既存ビルに対する拡張需要が寄与しており、租借者の移転による空室消化が効果を見せています。多少の二次空室もあるものの、全体的な需要の拡大がこの市場を支えています。
Cクラスビルの市場展望
Cクラスビルでは、賃料は前期比で110円増加し18,503円/坪となり、こちらも上昇傾向にあります。空室率は4.1%となり、緩やかに低下しています。新築ビルや築浅ビルの竣工により、空室が消化されつつあります。特に2021年第2四半期以来、空室率が3%台に近づいていることは市場にとって明るいニュースと言えます。
全体的な賃料動向
2024年第2四半期の賃料は、Aクラスビルでプラス4.4%、Bクラスビルがプラス4.1%、Cクラスビルでは10.9%の上昇となっています。特にAクラスビルは長期的なマイナスからプラスに転じており、B・Cクラスビルともに連続したプラス成長を示しています。これらのデータは、東京都心部のオフィス市場が確かな回復基調にあることを示唆しています。
三幸エステート株式会社の役割
三幸エステートは1977年に設立されて以来、企業のオフィス戦略を多方面から支援しています。オフィスのニーズに応じた最適なワークプレイスの提案から、賃貸ビルの仲介まで幅広いサービスを提供しており、オフィス市場の変動に敏感に対応することが求められています。今後の市場動向を注視し、企業の成長を支えるためのソリューションを提供していく姿勢が期待されます。
このように、東京都心部のオフィス市場は全体的に回復の兆しを見せており、特にA・B・Cクラスのビルにおいては賃料の上昇が確認されています。今後の動向にも注目が集まります。