下田海中水族館での廃漁網回収イベント
2025年7月5日、静岡県下田市にある下田海中水族館では、「廃漁網の回収とリサイクルプロジェクト」が開催されました。この取り組みは、株式会社リファインバースグループが3回目を迎えるもので、31名のボランティアが参加しました。今回のイベントでは、合計190kgもの使用済み漁網を回収するという過去最高の成果を上げました。
プロジェクトの背景と重要性
海洋プラスチックゴミ問題が深刻化する中、特に廃漁網の海洋投棄は大きな環境課題となっています。リファインバースグループは、5年前から廃漁網のリサイクルを事業化し、高品質なリサイクルナイロンペレット「REAMIDEⓇ」として再生しています。このペレットは、アパレル製品や家具など、幅広い分野で活用されています。
漁網をリサイクルするためには、針や金属といった異物を取り除く必要があります。今回のプロジェクトでは、下田海中水族館にて行われ、参加者は実際に網に触れながら分別作業を行いました。この貴重な体験に対して参加者からは「網に触れる機会はなかなかないので面白かった」「新聞を見て興味を持ちました」といった声が寄せられ、長時間の作業に参加される方も多く見られました。
回収の成果と参加者への感謝
今回のイベントでは、参加者によって98.4kgの漁網が処理され、協力企業の作業と合わせて合計190kgに達しました。参加者には、処理した網の重量に応じて下田海中水族館の入場割引券やカワウソ給餌体験用エサ引換券、そして漁網から生まれたノベルティ「テープのり」がプレゼントされました。参加者は楽しくリサイクルの重要性を学びつつ環境保全にも貢献できたと喜んでいました。
開催概要と協力
このプロジェクトは2025年7月5日(土)10:00から14:00まで、下田海中水族館の第一駐車場特設会場にて行われました。協力企業として、下田海中水族館、株式会社PADIアジア・パシフィック・ジャパン、リファインバース株式会社が参加し、地域の環境問題に向き合う貴重な取り組みを実現しました。
REAMIDEⓇについて
漁網は、回収後に金具などの異物を取り除かれ、リファインバースの自社工場(愛知県一宮市)で、再生ナイロンペレット「REAMIDEⓇ」に生まれ変わります。この工場では、国内各地で集めた漁網や廃車エアバッグが再資源化されています。今回回収された漁網も、再生素材として社会で再利用される予定です。プロジェクトの一環として配布されたテープのりは、REAMIDEを使用して製造されたノベルティ品です。
リファインバースグループのビジョン
リファインバースグループは、「誰にもない視点と技術で、未来の富をつないでいく」をモットーに、20年以上にわたりサーキュラーエコノミーの実践に取り組んできました。タイルカーペットのリサイクルや、廃漁網、廃車エアバッグからの高品質ナイロンペレット「REAMIDE」の再生を行っており、2023年からは新しいバイオ素材「ReFEZER」の開発を進めています。このように、リファインバースグループは、ビジネスを通じて循環型社会の実現を目指しているのです。
今回の「廃漁網の回収とリサイクルプロジェクト」は、多くの人々の参加と協力によって成功を収めました。環境に優しい取り組みが、未来をつくる一歩であることを感じるとともに、より多くの人々が参加していくことが期待されます。