新がん治療薬の登場
2025-12-21 17:16:21

岡山大学が開発した新しいがん治療薬テロメライシンが花開く—食道がん治療の新たな希望

岡山大学の新たな医薬品、テロメライシンが注目を集める



国立大学法人岡山大学は、厚生労働省に対し、斬新な腫瘍溶解ウイルス製剤「テロメライシン」に関する医薬品製造販売承認を申請しました。この新しい治療法は、特に食道がんに対して高い効果を見込まれています。テロメライシン(OBP-301、Suratadenoturev)は、岡山大学の教授たちによって開発され、がん細胞に特異的に作用し、正常な細胞には影響を与えない特徴があります。これにより、がん患者にとってより安全な治療法として期待されています。

テロメライシンの特性と臨床試験



テロメライシンは、がん細胞が増殖し、細胞死を引き起こす一方で正常細胞には無害です。また、放射線治療の効果を高めることも知られており、高い相乗効果が期待されています。この研究は、2006年から米国のFDAの承認を受けて臨床試験が開始されました。当初は第I相試験を経て、確固たる安全性と有効性が確認されています。この後、日本国内の17の医療機関で行われた第II相臨床試験では、特に高い臨床的完全寛解率が得られました。

岡山大学での研究は、過去数年にわたって続けられ、オンコリスバイオファーマ株式会社から製造販売承認申請が行われました。このような成果は、アカデミアからの創薬シーズがいかに重要であるかを示すもので、医療の現場に革新をもたらす可能性を秘めています。

医療界へのインパクト



岡山大学の藤原俊義教授は、テロメライシンが医事承認を得たことを大変喜んでおり、実臨床の結果、局所の食道がんが約半数の患者で消失したと報告しています。彼はこの薬が、多くの食道がん患者にとって優しい治療法となることを願っています。この新薬は国内外で期待されており、従来の治療法が難しかった患者にとって大きな福音となるでしょう。

今後の展望



今後は、テロメライシンの製造から販売までの準備が進められ、富士フイルム富山化学株式会社との提携により市場へと投入される予定です。寄せられる期待の声を反映し、この治療法が患者にとっての新たな希望となることを願っています。

このニュースは、2025年12月18日に岡山大学から発表され、研究コミュニティや医療関係者から注目されています。岡山大学の創薬研究が、食道がんによって苦しむ多くの人々を救う日が待たれています。


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会社情報

会社名
国立大学法人岡山大学
住所
岡山県岡山市北区津島中1-1-1 岡山大学津島キャンパス本部棟
電話番号
086-252-1111

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