デザインを軸にした新しい投資の形
スマレジの創業者である徳田誠氏が、新たに設立したPEファンドBLEW株式会社が注目を集めています。このファンドは、M&Aや出資を通じて投資先企業にデザイン思考を導入し、実質的な経営支援を行うことを目指しています。つまり、デザインの視点から企業価値を向上させる取り組みを行っていくのです。
BLEWの基本方針は、デザイン支援を通じた企業価値の増加です。具体的には、市場分析や基礎調査による合理的なアプローチを採用し、DX導入支援を中心にデザイン思考を活用して経営課題を解決します。また、成長戦略や事業戦略を整理し、目標を数値化することで進捗を測る仕組みを整えています。
さらに、企業のCI(コーポレートアイデンティティ)やVI(ビジュアルアイデンティティ)の見直しを行い、長期的なブランド戦略を実践します。このように、デザインの力を企業の成長に結びつけることで、投資先の経営改善を図り、またそれによって得られた企業価値をデザインの価値として定量化し、プロジェクトメンバーに還元するシステムを構築しています。
徳田氏は、これまでのスマレジにおけるデザインやブランド戦略の責任者としての経験を基に、企業におけるデザインの重要性とその影響力を強く認識しています。また、彼はデザイナーとしての20年以上のキャリアを通じて、デザインの価値がこれまで十分に定量化されていなかった現状を問題視し、これを解決するためのビジネスモデルを模索してきました。
創業メンバーと展望
BLEW株式会社の創業メンバーには、シナジーマーケティングやワヴデザインでのクリエイティブディレクターを務めた鈴木友晃氏も参加しています。今後は、デザインによって企業価値を高める可能性を秘めた企業に対し、積極的なM&Aや投資を行っていく方針です。投資先企業とパートナーシップを築きながら、企業価値向上の実現を目指します。
さらにBLEWは、高度なデザイン人材の育成も重要な使命に掲げており、北浜から発信する新たなデザインの価値を国際的に証明したいと強く願っています。
徳田誠のこれまでの道のり
徳田氏は1999年にプログラマーとしてキャリアをスタートさせ、その後UI/UXデザイナーやアートディレクターとしての役割を果たしながら、2005年にはスマレジを創業しました。スマレジではSEOに最適化されたCMSを開発し、プログラミングにも精通したデザイナーとして数多くのウェブサイトやECサイト構築に携わりました。
また、マーケティング、デザイン、ブランド戦略、さらにはIPOやIRに関する豊富な知識を持ち、これらを総合的に扱うデザイン戦略の専門家として活躍しています。彼はスマレジのデザインシステムを構築し、その成果としてNYフェスティバルなどで数多くの受賞も経験しています。
BLEW株式会社の基本情報
- - 代表者: 徳田誠
- - 設立: 2020年10月2日
- - 資本金: 1,000万円(資本準備金含む)
- - 所在地: 大阪市中央区北浜東4-33 17階
- - 公式サイト: BLEW株式会社
この新たな取り組みが、デザインによる価値創造の可能性を広げることに期待が寄せられています。