歌舞伎町のアウトロー俳人が給食の世界に!
歌舞伎町でその存在感を放っていた強面のアウトローが、今度は給食調理士として新たな生活を始めました。北大路翼氏が手掛ける『給食のをばさん』は、彼が給食現場で体験した出来事や思いを175句の俳句で綴った異色の作品です。この本は、笑いあり、涙あり、そして深い感動が詰まった内容となっており、「俳句ってこんなにおもしろいの?」という疑問を解決する一冊と言えるでしょう。
給食との新たな出会い
『給食のをばさん』は、北大路氏が給食調理士として働き始めた頃からの体験や、その中で生まれてきた俳句を収めています。彼の俳句は、どのページを開いても四季折々のメニューからインスパイアされた言葉であふれています。たとえば、春に包丁を水に沈める場面や、夏にはエプロンをずり落とす様子が描かれており、日常の中に潜む喜びや悲しみを端的に表現しています。特に「ビビンバの明るさだけの冬の昼」という俳句は、どこか温かい思い出を呼び覚ます一文ではないでしょうか。
ユーモアと深い感情
この給食俳句日記は、ただの情緒豊かな詩ではありません。北大路氏は、愚かさを受け入れることの大切さを教えてくれます。「こんな愚かな自分が好きだし、愚かさを笑いに変える俳句がある」という彼の言葉は、多くの人に共感を呼ぶことでしょう。俳句を通じて、彼自身がどのように成長していったのかが伝わってきます。
著者プロフィール
北大路翼氏は、1978年生まれの俳人で、神奈川県横浜市出身。自由律俳句を愛し、様々な受賞歴を持つ彼の作品は、今までに多くの人々に影響を与えてきました。俳句の世界での活動に加え、一般社団法人「天使の涎」の代表理事としても知られています。彼の手掛ける本作は、過去の経験が詰まったものであり、読む人々にとって心温まる体験を提供してくれることでしょう。
本書の発売情報
『給食のをばさん』は2025年6月20日に刊行され、定価1,980円で発売予定です。また、電子版は1,650円で提供される予定です。書店で手にすることができるほか、オンライン書店でも購入可能です。ぜひ、このユニークな俳句の世界に触れてみてはいかがでしょうか。
結びに
多様な経験を経て新たな道を歩む北大路氏の姿は、私たちにさまざまな刺激と勇気を与えてくれます。俳句を通じて共有される彼の物語は、次世代のアーティストや読者にとって新たなインスピレーションとなることでしょう。歌舞伎町のアウトローが給食の現場でどんな「をばさん」になるのか、期待せずにはいられません。彼の作品を通じて、人生の魅力や深さを感じてみてください。