放射性医薬品の安定供給へ向けた革新的研究
日本の医療現場では、特に画像診断に欠かせない放射性医薬品の一つ、99mTcの製造が重要な課題となっています。この99mTcは、脳や甲状腺、心臓など多くの臓器を検査する際に広く利用されますが、その原料である99Moは、従来、日本国内では原子炉を用いて製造され、そのほとんどを輸入に頼っています。
国内生産の必要性と課題
近年、日本の原子炉の運用には多くの課題が浮上しています。故障や長期点検が続くなか、原子炉の稼働が難しい状況が続いているため、99Moの安定供給が懸念されています。また、高濃縮ウランを使用する原子炉は、国際的な安全保障の観点からも問題があります。
そのため、日本国内で99Moを生産する新たな手法が求められています。従来の放射性医薬品の製造方法に代わるものとして、超電導加速器を用いた技術が提案されており、これによりウランを用いることなく100Moから99Moを生成可能となります。これが実現すれば、原子炉に依存しない安定的な90Moの供給が可能となります。
超電導加速器の活用
我々は、加速器技術の分野では世界でもトップクラスの研究機関である「高エネルギー加速器研究機構(KEK)」と連携し、99Moの大量生産に向けた研究を進めています。KEKの技術を駆使することで、ビーム強度の向上が期待され、これが量産への道を切り開くこととなりました。
我々の施設におけるビームラインやターゲット設備が整備され、照射実験が進行中です。これにより、放射性医薬品の量産化へ大きく前進することが見込まれています。昨年、設計・建設が進められた設備が完成し、具体的な研究が開始されました。
医療現場への貢献
99Moの国内生産が実現されれば、医療現場における放射性医薬品の安定供給が確保されるだけでなく、患者への迅速且つ安定的な診断支援が実現します。これにより、放射線による検査や治療が円滑に行われ、より多くの命を救うことにつながるでしょう。
株式会社アクセルレーターの役割
株式会社アクセルレーターは、このプロジェクトの推進を通じて、日本が科学技術立国として再び強い立場を築くための支援を行っています。加速器の持つポテンシャルを最大限に引き出し、様々な産業への応用を模索しながら、経済的価値を世の中に提供することを目指しています。
私たちは、さらなる研究開発を通じて、新しい技術の創出に貢献し、日本の医療の発展に寄与していく所存です。これからも、注目されるプロジェクトを推進し続け、世界と繋がる日本の科学技術力の向上に努めていきます。
会社概要
- - 会社名: 株式会社アクセルレーター
- - 所在地: 東京都渋谷区神宮前3丁目7番4号パークプレース神宮前
- - 電話: 050-1745-1278
- - メール: [email protected]
- - お問い合わせフォーム: 公式サイト
我々は、近未来に向けたこの挑戦を応援し続けます。