高野萌美の初東京個展『I’d Rather Be Your Travel』
2020年2月7日から16日まで、東京都目黒区のギャラリーwhy not ?にて、現代美術家の高野萌美による東京初の個展が開催されます。本展は高野が関内を拠点に活動しているアーティストであり、最新の「Wall」シリーズを中心に、新作や旧作を取り揃えた回顧展形式となっています。
多文化の影響が色濃い作品群
高野はモロッコ、ペルー、インド、さらには日本の京都と多様な場所を訪れ、それらの地域に保存された伝統的な布製造技術(染織、紡毛、裁縫など)を学びながら影響を受けています。彼女は現地の技法を用いて、独自の表現をキャンバス上に展開し、そこに宿る文化的・社会的背景への考察を盛り込みます。
この展覧会では、彼女の代表作が並び、それぞれが持つ「場所」を象徴したかのような作品から、新たに感じ取ることのできる深いメッセージが共鳴します。作品は、彼女の抱える「どこか別の場所」に対する逃避願望と、現在の生活を深化させるための行為として存在します。高野自身の言葉を借りれば、私たちは「ここに居ながらにして、言葉や色や形の力によってどこまでも遠くまで行くことができる」と感じさせてくれるのです。
会期とオープニング・レセプションの情報
展覧会の詳細は以下の通りです:
- - 会期:2020年2月7日〜2月16日
- - 営業時間:13:00〜19:00(休廊日:2月10日)
- - 会場:ギャラリーwhy not ?(東京都目黒区五本木2-13-2 1F)
また、2月14日にはオープニング・レセプションが開催される予定です。この日、高野萌美本人も在廊し、訪れた方々との交流が楽しめます。レセプションは午後7時から9時まで行われ、出席予定の方々には多文化を基にした彼女の作品について直接話を聞くチャンスが与えられるでしょう。
多面的なキャリアの元アーティスト
高野萌美は1993年に生まれ、横浜を拠点に活動している現代美術家です。高校卒業後に渡英し、ロンドン大学ゴールドスミスカレッジで現代アートを学びました。アートと哲学、歴史を結び付けた教育が彼女のスタイルに影響を与え、手作業での創作に繋がっています。彼女の作品には、文字や布など、有機的な素材が巧みに組み合わされています。国内外のアートシーンで存在感を示す高野の新たな挑戦に、今後も注目です。
この個展は、高野萌美のアートが持つ多様なテクスチャーや視点が持つ力を改めて実感できる貴重な機会です。是非、足を運んでみてください。