受験制度の変革を読み解く重要な一冊
株式会社KADOKAWAから、2025年に発売予定の書籍『知らないと合格できない令和の受験のフツウ』。この本は、急速に変化する受験制度を理解するための不可欠なガイドです。
受験がいつの間にか、昔ながらの「ちゃんとした受験勉強」だけでは通用しない時代になってしまったことをご存知でしょうか? 2024年度の大学入学者のうち、なんと51%が推薦や総合型選抜で進学を果たしています。名門国立大学でも、この流れが加速しており、たとえば東北大学は2050年までに一般選抜を完全に廃止する方針を発表しました。このような劇的な変化は、情報格差が受験生の合否を大きく左右することを示しています。
「令和の受験=情報戦」
本書の特長は、現代の受験制度が情報戦になっていることを具体的に描写している点です。著者は、どの大学がどのような入試方式を採用しているのか、総合型選抜には何が求められるのかなどを詳細に解説しています。
受験生やその家族は、学校選びや塾、教材選びにも新しい視点が必要です。たとえば、ただの偏差値や学力だけで判断する時代ではなく、各大学の求める姿をより深く理解し、それに合った経験を積むことが求められています。
SNSの活用が新たな武器に
本書で特に注目すべきは、SNS活用の側面です。令和の受験生たちは、模試の成績や勉強時間をSNSで公開し、全国の仲間と情報を共有しています。一部の成功した受験生の中には、SNSを通じて得た情報が得点向上の鍵だったと語る人も少なくありません。
また、親も受験戦略の重要な一角を担うようになりました。成績をエクセルで管理する“エクセルパパ”や、SNSで情報発信を行う“受験親インフルエンサー”など、さまざまな形で情報を活用している家庭も増えています。受験はもはや子どもだけが戦うものではなく、家族全体で取り組むべき“プロジェクト”になっているのです。
改革が求められる教育の現場
この本は、受験生の孤独やプレッシャー、さらには不安を抱える保護者の姿を、オリジナル漫画を通じて描写しており、受験というテーマに物語性と共感をもたらしています。受験に直面する一般家庭や教育現場の先生方にとって、非常に有益な指導書となります。
誰に向けた一冊か
『知らないと合格できない令和の受験のフツウ』は、以下の方々に特にお勧めです:
- - 初めて受験を迎える家庭
- - 推薦や総合型選抜を考えている中高生
- - 教育現場で進路指導に携わる方々
- - 昔の受験観をアップデートしたい保護者
- - SNSを活用したい受験生
結論
「合格する子」は、ただ勉強ができるだけではありません。情報を持ち、戦略を立て、行動できる子が、令和の入試を勝ち抜いていくのです。この書籍は、そんな子どもたちのための強力な武器となることは間違いありません。
【書誌情報】
- - 書名:知らないと合格できない令和の受験のフツウ
- - 著者:西岡壱誠
- - 監修協力:じゅそうけん
- - 発売日:2025年12月17日(水)
- - 定価:1,650円(本体1,500円+税)
- - 判型:四六判
- - ページ数:224ページ
- - ISBN:978-4-04-607906-0
- - 発行:株式会社KADOKAWA