オントラック・ジャパンがEVSサービスを開始
業界最大手のデータ復旧ソリューション企業、オントラック社の日本法人「オントラック・ジャパン」が、神奈川県庁のHDD流出事件を受けて、データ消去検証サービス「EVS(Erasure Verification Service)」を日本市場で開始すると発表しました。これは自治体や企業からのデータ消去に関する求めに応える形でのサービス立ち上げです。
データ消去への不安の高まり
昨年12月に発生した神奈川県のデータ流出問題は、多くの自治体や企業に深刻な影響を与えました。この事件以降、これらの団体は「安全にデータを消去する方法」と「その確認手段」についての関心が急増しました。オントラック・ジャパンでは、これに対する正式なサービスを開始することで、データ流出への不安を和らげることを目指しています。
EVSサービスの特徴
オントラック社が提供するEVSサービスは、NIST(米国国立標準技術研究所)が発表したデータ抹消ガイドラインに準拠しており、データが確実に消去されているかどうかを検証する手段です。このサービスは、磁気メディア(HDDやテープなど)、NAND型半導体記憶媒体(SSDなど)、および光学メディア(CD/DVD)まで幅広く対応しています。
消去方法の多様性
EVSでは、単にデータを消すだけでなく、暗号化技術を用いた消去方法も考慮しています。暗号化消去後のデータの検証が必要な場合も、このサービスでは特定の方法でチェックするオプションを提供しています。これにより、各企業のニーズに柔軟に対応することが可能となっています。
各レベルに応じた検証サービス
レベルIとレベルIIのサービス内容
- - レベルI: 磁気やNANDフラッシュメディアを対象とした記録媒体抹消検証を行い、残存データの検索・分析を実施します。
- - レベルII: HDD専用の詳細な検証を行い、隠し領域や欠陥セクタへのデータ復旧可否も調査します。
また、NANDフラッシュメディアに特化した技術的な検証も行うことで、より高い信頼性をもってデータ消去を検証します。
組織としての信頼性
オントラック社は、1985年の設立以来、世界中で企業や機関に対してデータ復旧のサポートを行っており、その技術力の高さで知られています。現在では26カ国でサービスを提供しており、テクノロジーの研鑽を強化し、毎年新しい復旧ツールの開発に投資しています。このため、オントラック・ジャパンが提供するサービスは、国際的な信頼性にも基づいています。
これからの展望
データ消去は、特に情報漏洩の危険が高まる現代社会において、重要な課題です。オントラック・ジャパンは今後も、自治体や企業が安全にデータを消去する手助けをし、安心なデータ運用が行えるようにサポートを続ける予定です。安全なデータ管理環境を提供することで、日本の情報セキュリティの向上に寄与していきます。
お問い合わせ
オントラック・ジャパンへの詳細な問い合わせは、以下の連絡先をご覧ください。
この新しいEVSサービスによって、データ消去の不安を抱える多くの企業や自治体が、より安心してデータ管理を行うことができることを期待しています。