東京都世田谷区にて、新たな高齢者向けの外出促進事業「めざせ元気シニア せたがやデジタルポイントラリー」の参加申込が開始されました。この事業は、ジョージ・アンド・ショーン株式会社(G&S)が世田谷区高齢福祉部と共同で取り組むもので、2024年9月2日から2025年2月28日までの期間に受け付けられます。
このプロジェクトの目的は、高齢者の孤立を防ぎ、介護の必要性を軽減することです。ポイントラリー形式が導入されており、高齢者が楽しく活動できるよう設計されています。そして、令和6年度の事業では、対象地域を区内全域に拡大し、参加スポットが約280カ所となり、参加人数も約4,200名へと増加しました。
各地区では定期的に説明会や個別相談会も開催されるため、スマートフォンに不安がある方も安心して参加できます。G&Sは、出歩くことによって収集されるデータを活用し、地域の高齢者問題に対する解決策を提供しています。
世田谷区は東京都内で最も多くの人口を抱え、特に生産年齢人口が多い一方で、年々要介護者が増加しており、2024年度には4万人を超える見込みです。このような状況下で、高齢者の健康寿命を延ばし、介護予防を考えることは非常に重要です。特に、体力や気力が低下しやすい「フレイル」の早期発見と対策が、高齢者の健康を保つ鍵となります。
この事業では、地域住民に安心感を持ってもらい、楽しみながら外に出るきっかけを与えることを目指しています。また、参加者は地域の店舗や公園を巡りながら、さまざまな出会いを楽しむことができ、コミュニティの強化や関係づくりに寄与することが期待されています。
「せたがやデジタルポイントラリー」の概要としては、参加者が協力店舗や施設を訪れ、ポイントを獲得することでリワードが得られます。集めたポイントは「せたがやPay」のコインと交換可能です。このイベントは、友人同士や一人でも自由に参加でき、自分のペースで楽しめるため、多くの高齢者の参加が見込まれています。以前の実証事業では約300名の高齢者が参加し好評を得ており、今後のさらなる参加数の増加が期待されています。
参加資格は世田谷区在住の65歳以上の方で、アンケート調査に協力できる方が対象です。申し込みは定員に達し次第終了し、参加費は無料ですが、通信料は自己負担となります。申し込みは、専用のウェブサイトからも可能です。
このデジタルポイントラリーを通じて、高齢者の方々が活動的な生活を送ることができるよう、世田谷区が新たな施策を打ち出しています。ジョージ・アンド・ショーン株式会社は、社会問題の解決に向けた新しい事業を展開しつつ、高齢者の健康を支えるためのアプリやサービスにも力を入れており、地域コミュニティの活性化を図っています。今後も高齢者がより充実した日々を送れるような取り組みに期待が寄せられています。