サンド・アライアンスの挑戦
2025年4月に開幕する『大阪・関西万博』に向けて、鳥取県が推進する「サンド・アライアンス」は地域間連携の1つの形を示しています。このプロジェクトは、「万博おばあちゃん」こと山田外美代さんの協力を得て、国際的な舞台での交流を深めることを目的としています。
鳥取県ゾーンの魅力
鳥取県の万博ゾーンでは、象徴的な観光名所である「鳥取砂丘」を模した「鳥取無限砂丘」が設置されています。こちらでは、実際の砂丘から運ばれた砂約10トンが使用され、来場者が砂の上を虫眼鏡型デバイスを持って歩くことで、鳥取の特産物や観光名所が現れるインタラクティブな体験が提供されています。さらに、プロジェクションマッピングによる視覚的な演出で、鳥取の自然や文化が融合した空間を創り出しています。
サンド・アライアンスの設立背景
SNSでの反響を受けて、鳥取県は砂をテーマにしたパビリオン同士の交流を促進しようと決意し、ヨルダン館やサウジアラビア王国館との「サンド・アライアンス」を締結しました。このアライアンスは万博の枠を超え、砂に関連した友好の絆を深め、さらなる国際提携を見据えた取り組みです。
万博おばあちゃんの役割
「サンドおばあちゃん」として任命された山田外美代さんは、各国のパビリオンに足を運びながら盟友国の拡大に奔走しています。彼女が若手職員と共に、ウズベキスタン館やバーラト館(インド館)を訪問し、アライアンスへの参加を呼びかけました。ウズベキスタン館では「園の知恵」なるテーマの下、砂漠緑化に関する未来的な展示が行われており、共同で砂に関する課題解決に取り組む可能性が広がっています。
参加国の広がり
訪問先のバーラト館では、機械で描かれたサンドアートが展示され、子供たちへの喜びを根底に持った展示であることが話題に。館の総支配人との交流の中で、彼は「是非、鳥取県ゾーンにも訪れてみたい」と前向きな意向を示しました。このように、サンド・アライアンスを通じて新たな友好が生まれ、さらなる参加国の可能性が感じられました。
鳥取県の取り組みの未来
このプロジェクトは単なる展示にとどまらず、若手職員の育成や地域の魅力を発信するプラットフォームでもあります。合意文書の締結を通じて、地域の協力や若者の成長を支える基盤が整い、「万博おばあちゃん」の知見が次世代へ引き継がれることが期待されています。
結論
「サンド・アライアンス」の成功は、万博を超えて新たな国際的な友好関係を築く可能性に満ちています。砂のテーマを通じて絆を深め、共に未来の可能性を探る試みは、今後も注目されることでしょう。サンドおばあちゃんの言葉を借りるなら、「砂は大事ですからね」。この言葉が意味するように、未来へと繋がる希望が砂の中に潜んでいることを忘れてはなりません。