NECが貢献したIT業界向け環境取り組みガイダンス
最近、NECが世界経済フォーラムにおいて発表されたIT業界向け環境取り組みガイダンスの作成に貢献したことが報じられました。これは、持続可能な経済の実現を目指す「ネイチャーポジティブ経済」に向けた重要な取り組みの一環です。
ネイチャーポジティブ経済とは
ネイチャーポジティブ経済は、企業活動が自然環境に与える影響を軽減し、逆に自然を豊かにすることを目指した新しい経済の概念です。現代のデジタルテクノロジーは急速な進展を見せていますが、その影響は自然環境に新たな負担を強いています。現在運用中のデータセンターは11,000サイトを超え、2030年までに年間19〜22%もの需要増が見込まれています。このため、水使用量やエネルギー消費、電子廃棄物の削減が急務とされています。
ガイドラインの概要
NECメンバーは専門家委員として、IT業界に向けたガイドライン作成に携わりました。これにより、持続可能な企業活動を推進し、将来的な環境影響を最小化するための実践的な指針が提供されています。このガイドラインによれば、資源の効率的利用、サーキュラーエコノミーに基づくアイデア、責任ある調達推進によって、2030年までに約8,000億ドル規模の新たな価値創出が期待されています。
7つの重要取り組み
このガイドラインでは、「7つの重要取り組み」が包括的にまとめられており、具体的な対策として以下の内容が挙げられています。
1.
水資源管理 – 限られた水資源を如何に効率的に管理するか。
2.
廃棄物削減 – 電子廃棄物を減少させる取り組み。
3.
土地利用 – 土地の利用方法を見直し、持続可能な開発を目指す。
4.
エネルギー – エネルギー消費を抑え、再生可能なエネルギーの使用を促進する。
5.
サプライチェーン – 環境負荷を考慮したサプライチェーンの構築。
6.
政策連携 – 政府や他企業との協力による政策づくり。
7.
デジタル技術の推進 – 技術の発展が持続可能な未来にどう貢献できるか。
このように、ガイドラインは広範な領域をカバーし、企業がどのように環境に配慮した事業成長を遂げるかについて具体的な道筋を示しています。
NECの取り組み
NECは、このガイダンスの策定に際し、データセンターやプラントの運営、半導体の調達に関する豊富な知識と、アジア特有の地域的特性を理解した上で貢献しました。また、NECは自社とサプライチェーンにおける水リスク管理、脱炭素化、資源循環の推進にも積極的です。さらには、IT業界全体や社会全体の持続可能な変革を進めるためにリーダーシップを発揮しています。
未来に向けて
NECは、安全で公平、効率的な社会を実現し、誰もがその人間性を発揮できる環境の構築を目指しています。今後も持続可能な社会の実現に向けた取り組みを進め、業界全体の変化を促進することを約束します。詳細なレポートは
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