体験型減災教育プログラム「こどもユレタキャラバン」が受賞

体験型減災教育「こどもユレタキャラバン」がキッズデザイン賞受賞

特定非営利活動法人減災教育普及協会が実施する体験型減災教育プログラム「こどもユレタキャラバン」が、このたび「第19回キッズデザイン賞」を受賞しました。このプログラムは、子どもたちに災害から身を守るための力を身につけさせることを目的とし、1995年の阪神・淡路大震災の悲劇から出発しています。私たちは、単なるマニュアル訓練に依存せず、子ども自身が身につける「生きる力」に焦点を当てた教育を行っています。

キッズデザイン賞とは？

キッズデザイン賞は、「子どもや子どもを産み育てる環境に配慮されたすべての製品、サービス、空間、活動」を表彰する制度です。受賞の目的は、子どもたちが安全で安心に暮らせる環境を作り出すための活動を顕彰することにあります。この賞を受賞したことは、私たちの活動が社会の課題解決に寄与している証だといえるでしょう。

今回の受賞は、多くの方々の支援なしには成し得なかったことです。私たちは、子どもたちの安全な未来を願う人々と手を取り合い、今後も活動を続けていきます。

体験学習の意義

私たちが提供する体験型減災教育は、「避難の質」を向上させることを目指しています。災害時、重要なのは教えられた行動をそのまま実施することではなく、自ら状況を判断し、適切な行動を選択する力を育てることです。これを実現するために、「こどもユレタキャラバン」では具体的な学びの機会を提供しています。

地震体験マット「YURETA」

このプログラムでは特に、地震体験マット「YURETA」を用いて、安全な姿勢を学びます。愛媛県の橘小学校で実施されたセッションでは、子どもたちは実際に揺れを体感し、「うずくまるだけではない安全な行動」に気づくことができます。この体験を通じて、周囲の状況を確認し、その場で自分が何をすべきかを自主的に考える力を育んでいきます。これにより、子どもたちは揺れの中でも冷静さを保ち、状況判断をするための力を養うことができるのです。

減災紙芝居「がたぐら」

さらに、減災紙芝居「がたぐら」も重要な要素です。この物語は、子どもたちに必要な「危険回避能力」を育むために作られています。「がたがた」「ぐらぐら」という音や変化から危険な状態を認識し、適切な判断をし、安全な場所へ自ら行動する力を育てます。これらの体験を通じて、子どもたちは自分自身で命を守る力を育むことができます。

今後の展望

受賞を機に、私たちの使命を再確認しました。97年の阪神・淡路大震災の経験を無駄にせず、子どもたちに自分で考える力を提供することが私たちの role です。この理念をさらに広げるためには、ご支援が不可欠です。皆様の協力を得て、企業や個人からの賛同を受け入れながら、活動を続けていく所存です。

私たちの活動を通じて、未来の子どもたちに「生きる力」を育むためのパートナーとして、ご支援をお願い申し上げます。私たちは、全国の子どもたちにこの貴重な体験を届けるために、今後も努めてまいります。