クラロティとGoogle Security Operations、CPSのセキュリティ強化に向けた新たな取り組み
拡張型モノのインターネット(XIoT)に特化したサイバーフィジカルセキュリティ企業のクラロティ(Claroty, Ltd.)が、Google Security Operationsと戦略的な提携を締結しました。この協力により、重要インフラのセキュリティを強化し、操業技術(OT)と情報技術(IT)の間に存在するギャップを解消することを目的としています。
1. 提携の背景と目的
近年、サイバーフィジカルシステム(CPS)における脅威の増加は著しく、企業のデジタル変革の進展とともに攻撃者にとっての新たなターゲットとなっています。特に、OT環境における脅威は、従来のITセキュリティツールでは十分に対応できない場合があります。この提携により、CPSの脅威検出とインシデント対応能力の向上を実現し、企業が新たなセキュリティ課題に効果的に対処できるよう支援します。
2. 具体的な統合内容
クラロティのSaaSベースのプラットフォーム「xDome」とオンプレミス型システムである「Continuous Threat Detection (CTD)」を統合し、これにGoogleのクラウドネイティブなセキュリティ運用プラットフォームが加わります。この連携により、高精度かつコンテキストに富んだアラートが生成され、十分な情報を基に迅速に対応することが可能になります。以下の主な利点が期待できます:
CPS固有のリスクを特定し、OT・IoTなどの資産に対する脅威を発見と同時に警告します。この機能により、サイバー攻撃の拡大を防ぎます。
専門的なインテリジェンスを駆使し、セキュリティチームが短時間で脅威に対処。これにより、平均修復時間(MTTR)が大幅に短縮され、結果的に企業の生産性向上にも寄与します。
3. 専門家のコメント
クラロティのグローバルチャネル&アライアンス担当副社長、ティム・マッキー氏は「CPSの脅威環境は急速に変化しており、企業は攻撃者からの脅威に対してより強固なセキュリティ体制を構築する必要があります。」と述べています。協力により、リスクの低減と運用の最大化が期待されるとのことです。
また、Google Cloudのセキュリティプロダクトパートナーシップ責任者、マコール・マッキンタイア氏も「新たな統合によりSOCチームは環境全体にわたる脅威を把握でき、攻撃の早期発見が可能になる。」と述べています。
4. クラロティの概要
クラロティは、CPS保護を強化し、ミッションクリティカルなインフラのセキュリティを担保するためのプラットフォームを提供しています。市場で最も幅広いエクスポージャー管理や脅威検出の機能が備えられ、世界各地の企業で採用されています。実質的なリスク低減と迅速な運用を実現する新しい提携に、今後も注目が集まることでしょう。