トヨタ紡織に導入された点検ロボット「ugo mini」
業務DXロボットの開発を手がけるugo株式会社が、トヨタ紡織株式会社の猿投工場に小型AI搭載の点検ロボット「ugo mini」を納入しました。この導入によって製造現場の革新を目指し、業務の効率化と人的負担の軽減を図る取り組みがスタートしました。
製造業の新たな挑戦
製造業を取り巻く現在の環境では、設備やエネルギー管理の高度化、さらに働き方改革に対応する必要があります。トヨタ紡織では、製造現場の革新を促進するために新技術の検証を行っており、「ugo mini」の導入はその一環です。
「ugo mini」は、必要な場所を選んでスモールスタートでの点検を実現することができるため、コストを抑えながらも効果的な改善を図ることが可能です。このロボットは、設備・エネルギーの管理効率化と人的負担を軽減する新たな点検体制を構築することを目的としています。
ugo miniの機能
1. 資産管理の自動化
「ugo mini」は、設備や備品の配置、稼働状況を定期的に確認し、管理業務を効率化します。AIを活用して撮影された画像データを分析することによって、稼働状況や在庫管理、金型の配置といった資産管理を自動化します。これにより、追加投資なしで管理の質を向上させられます。
2. 照明・空調の巡回確認
ロボットが施設内の照明や空調の操作パネルを巡回し、消し忘れや無駄な稼働の有無をAIで検知、通知します。エネルギーの無駄遣いを可視化し、省エネにつながる改善ポイントを見つけ出します。
3. サーマルカメラによる火災対策
バッテリーチャージャーや電源周辺などの発火リスクがある箇所を重点的に確認し、異常の兆候を早期に発見します。これにより火災リスクの予防に寄与し、安全性を高めることができます。
4. 熱中症対策とアラート機能
施設内を巡回し、暑さ指数(WBGT)を測定。危険度に応じたアラートを発信し、従業員に適切な休憩や水分補給を促します。この機能により熱中症リスクの早期発見と安全管理が強化されます。
今後の展開
ugo miniの導入により、製造現場における活用の幅を広げ、安全衛生の強化や業務効率化へのさらなる貢献が期待されています。この取り組みはトヨタ紡織全体の工場改善モデルとして、他拠点への展開も視野に入れています。これにより、より現実的かつ持続可能なスマート化ソリューションが実現することを目指しています。
まとめ
業務DXロボット「ugo」は、遠隔操作とAIによる自動制御を組み合わせたハイブリッド型のロボットです。警備、点検、案内など、現場に応じた柔軟な対応が可能で、人手不足を克服するための強力なパートナーとなることが期待されています。「ugo mini」はその中でも特にコンパクトで低価格なソリューションとして開発され、製造業界での活用がますます注目されています。今後の新たな展開に目が離せません。