エコモットとGRIFFYの新たな挑戦
エコモット株式会社が新たに発表したのは、同社の連結子会社であるGRIFFYが開発した体調管理ソリューション「GenVital LTE」です。この新しいシステムは、2025年5月1日より建設業界の現場作業者向けに提供される予定です。GRIFFYが展開する「GenVital」シリーズは、作業員の心拍数をリストバンドで測定し、データをクラウドで管理するという革新的な技術を活用してきましたが、今回はその機能を大幅に向上させた形での登場です。
進化した「GenVital LTE」の特徴
今回の「GenVital LTE」は、ソニーネットワークコミュニケーションズが提供するLTE通信機能を搭載したmSafety™デバイスを採用しています。これにより、心拍数だけでなく、作業員の位置情報もリアルタイムで取得できるようになります。これまでの親機・子機を利用する方法ではなく、シンプルな構成で作業員の健康状態を直接把握できるため、より迅速かつ安全な現場管理が可能になります。
機能の詳細
「GenVital LTE」は、リストバンドから収集された心拍数や位置情報、さらに建設現場の暑さ指数に基づき独自のアルゴリズムで解析します。特定の指標が閾値を超えた場合には、作業管理者や作業員に警報を即時に通知し、リスクを早期に発見・対応することができます。さらに、ウェザーニューズ社から提供されるデータをAPIで連携しているため、現場での暑さ指数測定なしに利用できます。
安全性を考えた設計
心拍数は20秒ごとに測定され、収集されたデータは1分ごとにクラウドサーバ上で更新されます。管理者は専用の管理画面からリアルタイムで心拍数や気温の状態を確認することができ、安全な作業環境を維持するための重要なインサイトを得ることができます。また、UNITEの開発は株式会社大林組との共同で行われており、約3000人の作業員が関与する現場での運用実績を基に設計されています。
エコモットとGRIFFYの今後の展望
エコモットは2007年の創業以来、IoT技術を駆使したソリューションを展開し続けてきました。北海道札幌市に本社を置く同社は、通信インフラからアプリケーション開発、クラウドサービスまで幅広いサービスを提供しています。GRIFFYは、デジタル化を牽引し、建設業界に特化したDXプロダクトを展開し続けています。
新たな「GenVital LTE」の市場投入により、建設業界における労働環境は一層改善されるでしょう。作業員の安全を確保し、効率的な業務運用を実現するための一助となる本製品に期待が寄せられます。