IIJが愛媛県でのスマート農業に取り組み、収量向上を目指す新たな施策を開始

IIJのスマート農業への取り組み

IIJ（インターネットイニシアティブ）は、2023年度より愛媛県の「デジタル実装加速化プロジェクト」に再度選ばれたことを発表しました。このプロジェクトは地域の課題解決を目的としており、昨年度に続き今年度は中晩柑とサトイモの収量向上を狙ってスマート農業の実装に乗り出しています。

昨年は温州みかん、サトイモ、アボカドなどの作物を対象に、LoRaWAN®ネットワークと土壌水分センサーを用いて、農業の生産性向上に取り組みました。具体的には、240ヘクタールの農地全体をカバーするデータ分析基盤が構築され、それぞれの土壌条件に応じた最適な灌水が実施されたことで収量が増加したことが報告されています。

今年度は新たに松山市の青年農業者連絡協議会北条支部（HAPP）と提携し、特に人気の中晩柑種である「せとか」や「紅まどんな」、「甘平」などを栽培。土壌水分や気象データを活用して品質向上に努めます。また、サトイモについても新たな灌水技術を導入し、安定した品質を追求していきます。

柑橘の新しい取り組み

松山市北条地区では、IIJがLoRaWAN®を使用した通信網を整備し、園地に土壌センサーなどを設置。データを収集し、灌水オペレーションの最適化を図ります。特に、贈答品として人気の中晩柑の栽培において、サイズと糖度の両方を確保し、収益向上が期待されます。

サトイモ栽培の新技術

愛媛県は全国第4位のサトイモ生産地であり、土壌水分管理が収量に大きく影響します。今年度は新たに西条市丹原地区と今治市朝倉地区での実施に向けて、正確な土壌水分の測定とデータモニタリングが行われます。特に「少量多灌水」技術を導入し、品質・収量を安定化することを目指します。

デジタルソリューションによる地域課題解決

IIJは、ネットワークやクラウド、セキュリティサービスを基盤として、製造業や農業などさまざまな領域でIoTサービスを提供しています。愛媛県でのスマート農業プロジェクトも3年目を迎え、中長期的に地域の発展に寄与することを目指しています。

このプロジェクトは「トライアングルエヒメ」として、愛媛県内の地域課題にデジタル技術を実装し、さまざまな事業者と協力しながらその普及を進めています。これにより、より多様なニーズに応える仕組みが構築され、地域の農業の発展に貢献できることでしょう。

今後もIIJは農業分野におけるデジタルソリューションをさらに進化させ、愛媛県の新たな農業モデルの構築を支えていく所存です。地域の皆様とともに、持続可能な農業を実現していくための道筋を描いていくことでしょう。

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