AI技術で建設業務を変革!エーコラムの誕生
新潟県新潟市に本社を構える株式会社新潟人工知能研究所は、建設業界に革新をもたらすAI支援システム『A-column(エーコラム)』の販売を開始しました。このシステムは、地盤調査や基礎地盤対策の専門企業であるオムニ技研株式会社と共同で開発されたもので、建設現場での杭伏図や追出し図の作成を数分で自動化します。
背景と課題
建設業務において、特に地盤改良の分野では、杭の配置を示す杭伏図や土木施工の基礎に直接的な影響を与える追出し図が極めて重要です。これまでの作業は経験豊富な技術者に依存しており、作図には数十分から場合によっては数時間を要することもありました。ヒューマンエラーによる品質のばらつきも問題視されていました。
この課題を解決すべく、株式会社新潟人工知能研究所とオムニ技研は、特許技術(特許第7545679号)を駆使して、ミスのリスクを回避しながら、迅速に杭配置図を生成するシステムの開発に成功しました。
A-columnの特徴
『A-column』の最大の特徴は、それまで数日を要していた図面作成をわずか数分で実現する点です。このシステムは、設計図面に含まれる柱芯やフーチング情報をAIが自動解析し、最適な杭配置を瞬時に生成します。その結果、作業時間の大幅な短縮が可能になり、より効率的な工程が期待できます。
さらに、自動生成された図面は均一な品質を誇り、ヒューマンエラーを排除します。加えて、報告書用の図面も即座に生成されるため、工期短縮とコスト削減が同時に実現します。実際の施工現場において、杭伏図に基づいた追出し図が即時に出力されることで、現場作業も効率的に進行します。
主要な機能
1.
杭伏図自動生成
- 基礎伏図データを自動で解析し、最適な杭配置を生成します。これにより、杭の座標の抽出や配置間隔の補正、杭本数の最適化が行われます。
2.
追出し図自動作成
- 杭伏図から各杭の座標や斜距離を算出し、必要な情報を即座に図面化します。杭のナンバリングや間隔チェック機能により、施工ミスを大幅に減少させます。
今後の展開
今後、全国の地盤改良業者や基礎杭施工業者を中心に『A-column』の導入を進め、将来的には設計事務所や建設会社などにも広げていく計画です。建設業界全体のDX(デジタルトランスフォーメーション)推進に寄与することを目指しています。
また、同社はAI技術を活用する一方で、技術者の目による確認も重視し、AIに完全に依存することなく、質の高い作業を継続的に提供していく考えです。
企業情報
株式会社新潟人工知能研究所は、地域課題の解決に向けて、人工知能を活用した製品開発やデータ分析、教育機関との連携を通じてAI人材の育成にも貢献しています。公式サイトでは、最新情報や製品情報を提供していますので、是非チェックしてください。
このように、AI技術を取り入れることで、建設業務の効率化や安全性の向上が期待される『A-column』。今後の発展に注目です。