高齢者の誤嚥性肺炎リスク軽減に貢献!AIサービス「リハケア」に新機能登場
介護現場において、高齢者の健康と安全を脅かす重要なリスクの一つに、誤嚥性肺炎があります。誤嚥性肺炎は、食べ物や唾液などが誤って気道に入り、細菌が肺で感染を引き起こす病気です。特に、飲み込みや嚥下機能が低下している高齢者は、食事中や飲み込み時に誤嚥が発生しやすく、重症化のリスクも高まります。
近年、高齢化社会の進展に伴い、誤嚥性肺炎は増加傾向にあり、介護現場における死亡事故原因の最大の要因ともされています。しかし、口腔機能の適切な評価と維持改善の取り組みが重要とされながらも、専門職である言語聴覚士などを配置できる施設は限られています。また、歯科衛生士などの外部専門職との連携も十分に行われていないのが現状です。
さらに、口腔機能は歩行等の身体機能に比べて目に見えにくいため、重要度の高い取り組みとされている一方で、口腔ケアの優先度は低くなる傾向にあります。
このような状況の中、株式会社Sportip(筑波大学発ベンチャー)は、高齢者の口腔機能をAIで分析し、数値で評価・機能改善プログラムを提案するAIサービス「リハケア」に、新たな機能を追加しました。
「リハケア」の新機能
今回リリースされた新機能は、以下の2つです。
1.
口腔機能AI分析機能
- 決められた音を繰り返し発声するテストや、水を飲んだ後に最大発声時間を測るテストなど、簡単なテストで口唇や舌の動き、そして誤嚥性肺炎のリスクを評価できます。
- AIが数秒で分析を行い、その結果をもとに最適なプログラムを提案します。
- 分析結果はレポートとして印刷できるほか、Webページ上で確認できます。また、利用者や家族、ケアマネージャーとも簡単に共有でき、客観的な評価に基づいた納得のいく説明が行えます。
2.
口腔機能向上加算申請支援機能
- 口腔機能向上加算(Ⅰ)(Ⅱ)の取得をより簡単にするサポート機能です。
- 算定条件に基づいて対象者を簡単に抽出でき、利用者ごとに口腔機能改善管理指導計画を作成し、その計画に沿った実施記録を登録できます。
- 定期的な評価時には口腔機能AI分析機能とデータを連携し、評価結果をそのまま反映可能です。さらに、最新のLIFEシステムにも対応しているため、口腔機能向上加算(Ⅱ)までの算定が可能で、口腔機能向上加算の申請をサポートします。
「リハケア」導入による効果
「リハケア」を導入することで、以下の効果が期待できます。
1.
加算算定率の向上
- これまで加算算定を前提とした取り組みの同意を得ることが難しいとされていた口腔機能向上加算において、家族/ケアマネジャーに対して客観的なデータを用いて説明することで、取り組みの重要性の理解と加算算定の同意を得やすくなります。
2.
評価業務の効率化
- 口腔内をチェックするような評価手法の場合、利用者本人の自尊心を傷つけてしまうケースもあったことから、慎重な対応が求められてきました。しかし、「リハケア」の音声録音式のテストにより、スタッフ/利用者それぞれの心理的負担を軽減して評価業務を行えるようになります。
3.
計画作成/指導業務の効率化
- 過去の計画内容から自動転記・更新が行える帳票作成機能によって、口腔機能向上加算に必要な帳票類の作成、時系列でのデータ管理が容易になります。また、評価結果に基づいて自動立案される推奨プログラムを用いることで、個別性の高い指導を行うことが可能になります。
「リハケア」について
「リハケア」は、評価からプログラムの立案まで一気通貫でサポートするAIアプリです。高度な知識や技術を持った専門のスタッフがいなくても、加算サービスの提供を始められ、効率的に業務を行うことができるようになります。また、独自開発した運動解析AIにより、スマホで撮影するだけで姿勢や動作の解析を行うことができます。スタッフの専門性に関わらず、施設のご利用者様に行き届いたサービスを行うことができます。
提供対象: デイサービス・デイケアなど
無償利用期間: 利用より1週間
お申し込み方法: 「リハケア」のウェブサイトから申し込むことができます。
ご利用方法: お申し込み後、利用に必要な情報をメールにてお送りします。
「リハケア」は、高齢者の口腔機能改善を支援し、誤嚥性肺炎のリスク軽減に貢献する画期的なサービスです。高齢者のQOL向上を目指し、今後ますます注目されていくことが期待されます。