薬王堂とPALTACが物流効率化へ向けて新たな取り組みを開始

株式会社薬王堂は、東北6県に387店舗を展開し、地域のドラッグストアとして親しまれています。そして、2024年9月20日から、同社は卸業務及び物流業務の委託先である株式会社PALTACと連携し、非食品と食品を一括で扱う新たな物流システムを稼働させることを発表しました。この取り組みは、サプライチェーンの最適化と効率化を図るもので、様々な経済的・社会的課題に立ち向かうものです。

取り組みの背景

近年、物流業界は人手不足やコストの高騰に直面しており、特にドライバー不足が深刻な問題となっています。加えて、エネルギーコストの上昇や働き方改革、低炭素社会の実現への需要も高まっており、物流業務の効率化が求められています。こうした背景から、薬王堂はPALTACとの連携を強化し、物流業務の一元化を図る方向へと進んでいます。

新システムでは、常温食品を中心に一括で供給することで、配送にかかる人員や車両の数を減少させ、結果的に二酸化炭素の排出量を削減することも見込まれています。これにより、配送コストの軽減を実現し、店舗での受け取り回数の削減が期待されます。

薬王堂とPALTACの共同進化

薬王堂とPALTACは、過去にも様々なプロジェクトで連携してきました。2020年7月に実施した『キャリーを活用した一貫ユニットロード化』では、経済産業省主催の「サプライチェーンイノベーション大賞」での大賞受賞に至りました。2022年と2023年にもそれぞれ優秀賞を受賞しており、両社は持続可能な社会の構築に寄与するため、さらなる取り組みを続けていきます。

新たな物流センターの設置

今回の取り組みの一環として、PALTACの既存の物流センターであるRDC宮城が増設されました。このセンターの年間出荷能力は350億円から550億円に拡大し、物流の効率をさらに高めます。

項目	既存棟	増設	合計
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出荷能力	350億円	200億円	550億円
建築面積	3,476坪	2,088坪	5,564坪
延べ床面積	10,100坪	3,541坪	13,641坪

この新たな物流体制は、薬王堂の非食品部門だけでなく、食品部門においても迅速な流通が可能になることを目指しています。最適化された物流プロセスは、店舗の陳列作業を軽減する役割も果たし、最終的には従業員の負担削減へとつながるでしょう。これにより、薬王堂の店舗作業はより効率的に行えるようになり、今後の成長に寄与することが期待されています。