大学と企業の連携によるキャリア教育
宝島社が大妻女子大学と共同で行うキャリア教育プログラムが話題です。このプログラムは、学生たちが実際のビジネス課題に取り組むことで、実践的なスキルを育てることを目的としています。宝島社の執行役員である三宅歓子さんが担当する授業では、「大学生が行きたくなる『外食チェーン向けノベルティ』」をテーマにしています。
キャリア・ディベロップメント・プログラム (CDP) とは?
「CDP」は、2006年にスタートした大妻女子大学独自の正課授業です。学生は提携企業から提示されたさまざまな課題に対して、グループで取り組み、企画を立案します。参加する企業は、ブライダルや美容業界に加え、外食業界からも協力が得られており、学生たちが多様な視点を持って企画を考える機会となっています。
授業の内容と学生の挑戦
2024年度の授業には、1~3年生の49名が参加し、グループに分かれて企画を練り上げています。プレゼンテーションでは、説得力や発想力、プレゼン能力など、5つの項目を競い合います。最終的には12月や1月に評価が行われ、高評価を受けた提案は実際に商品化される可能性もあります。これは学生にとって、大きなやりがいと目標を与えるものです。
宝島社の特長と取り組み
宝島社は、雑誌付録や商品開発を通じて多くの企業とコラボレーションを行っています。その中でも、特に「人気チェーン公式ファンブック」シリーズでは、外食チェーンと連携したプロモーションを展開しており、社員のモチベーション向上や採用活動にも役立っています。三宅さんは、アイデアをもとにした商品開発の重要性を強調し、学生たちが自らの創造力を信じることの大切さを伝えています。
学生たちの真剣な取り組み
大妻女子大学の講師である森高一さんは、学生が真剣に取り組む姿勢を評価しています。初めて組むメンバーでのブレインストーミングや、何度も試行錯誤しながら企画を進めることは、学生にとって貴重な経験となることでしょう。また、学生たちの若い発想が新しいアイデアを生み出すきっかけとなり、企画資料も充実した内容となっています。
過去の企業コラボアイテムの事例
では、実際に宝島社が過去に行った企業コラボの事例を見てみましょう。たとえば、北欧ブランド「kippisⓇ」と「ジョリーパスタ」とのコラボで福袋企画が行われました。また、ユニリーバとピザーラ、さらに『リンネル』や『GLOW』などの雑誌とのコラボも一例です。これらの取り組みは、異業種のコラボレーションとして注目を集めています。
未来に向けた教育プログラムの意義
「大学生が行きたくなるノベルティ」のアイデアを生み出すこの授業は、学生たちにとって実践的なスキルを養うだけでなく、企業との接点を持つ貴重な機会ともなります。宝島社と大妻女子大学のコラボレーションは、次世代を担うクリエイターを育てるための重要なステップであり、今後の展開が楽しみです。