保護者が重視する家庭のしつけと道徳教育の重要性

最近実施された調査によると、保護者の多くが自らの子供に対して、「こんにちは」や「ありがとう」などの基本的な挨拶や感謝の言葉を身につけてもらいたいと考えていることが明らかになりました。特に、約80%に上る保護者が家庭でのしつけを重要視しており、さらに教育機関での道徳教育にも期待を寄せています。

調査においては、教育機関の道徳教育に期待する理由の一つに、客観的な教えを受けられる点が挙げられ、約6割の保護者が指摘しています。この他にも、子供が素直に受け入れそうであることや、より質の高い教育が期待できることなどが挙げられています。

家庭において保護者が重視するしつけの具体的内容としては、「日常のあいさつ」が78.9%と最も多く、「感謝や謝意を伝える言葉」が75.3%を占めています。また、「ウソをつかない」や「約束を守る」、「思いやりの心を持つ」といった基本的な倫理観や道徳観を育むことにも力を入れています。

一方で、教育機関に期待される道徳教育の内容では、「人と協力する」ことが48%と最も多く、次いで「決められたルールや規則を守る」(43%)や「日常の挨拶」(35.7%)が続きます。これにより、家庭だけでなく学校においても、子供たちが他者と良好なコミュニケーションを図ることが重要視されていることが見てとれます。

また、調査では保護者自身の幼少期においてどのようなしつけを受けたのかについても触れています。その結果、約半数の保護者が自身の幼少期に「厳しくしつけされた」と回答し、約6割がそのことを「良かった」と感じていることがわかります。また、しつけが実際に身に付いていると感じている保護者も約7割に達しています。この結果からは、しつけや道徳教育の重要性を強く感じていることが浮き彫りになっています。

さらに、子供のしつけをお願いしたい著名人の名前も挙がり、教育評論家の尾木直樹さんが多くの支持を集め、そのほかにもドラマのイメージから武田鉄矢さんや偉人の坂本龍馬などが名前を連ねました。このように、教育現場の絆と信頼感が重要視されていることが伺えます。

今回の調査は、2013年に全国で実施され、幼稚園児から高校生の子供を持つ保護者1,030名を対象に行われました。インターネットを通じた調査で、保護者のしつけに対する意識や教育機関に求める道徳教育の内容が明確になっています。

この調査結果は、我が子にしっかりとした道徳観と人間性を育てるためのヒントを多くの保護者に与えています。家庭でのしつけと教育機関での道徳教育の重要性が再認識され、多くの未来の教育における指針となることでしょう。