人事評価と納得感
2024-11-27 11:50:20

部下の納得感向上へ向けた人事評価フィードバックの現状と課題

はじめに


人事評価の透明性とフィードバックの重要性が企業においてますます注目されています。その中で、フォー・ノーツ株式会社が実施した「人事評価の実態調査2024(管理職編)」は、部下の納得感やフィードバックの実施状況に関する有益なデータを提供しています。本記事では、この調査結果をもとに、現状の分析と今後の課題について詳しく見ていきます。

調査の概要


この調査は、役員、部長、課長といった人事評価を行う管理職501名を対象に、2024年8月に実施されました。主な調査内容には、部下への評価フィードバック実施状況、成長につながるフィードバックの実施、部下の納得感、管理職の教育ニーズなどが含まれています。

フィードバックの実施状況


調査によれば、72.1%の管理職が部下全員に対して1対1のフィードバックを実施していることが分かりました。この結果は、部下とのコミュニケーションを重視し、評価の透明性を確保しようとする企業の姿勢を示しています。しかし、このような取り組みが部下にどのような影響を与えているかは、評価の納得感に関わる重要なポイントとなります。

部下の成長につながるフィードバック


次に、管理職の約66.3%が「起こしてほしい行動を伝え、部下の成長につながるフィードバックをしている」と回答しており、成長意識は高いことが伺えます。しかし、ネガティブなフィードバックに関しては37.2%と少数で、特に「評価に繋がらないダメな部分を伝えている」との回答は17.3%にとどまりました。
この傾向は、部下との関係性の悪化を恐れる管理職の心理的な壁が影響しているのでしょう。このような状況では、部下の課題をしっかりと指摘し、成長につなげるための機会が失われてしまいます。

評価結果への納得感


部下の納得感について、管理職の45.1%が「部下が正しく評価されていると感じる」と答えている一方、39.8%は「部下の納得感が高くない」と回答しています。特に「不満を持っている」と感じている管理職が11.2%もいることは、評価の透明性や質に対してまだまだ改善の余地があることを示しています。この納得感の低さは、部下のモチベーションやエンゲージメントを低下させ、さらには組織全体の成長に悪影響を及ぼす可能性が高いです。

管理職の教育ニーズ


興味深いことに、6割以上の管理職が「納得感を高められる評価スキルやノウハウに関する教育や研修を受けたい」と考えています。具体的には、適切な目標設定や評価する際の注意点、心構えについての学びを望んでいます。このことは、評価の透明性や納得感を高めるための意識の高さを示しており、研修プログラムの充実が求められています。

結論


今回の調査からは、人事評価におけるフィードバックの実施状況が良好である一方で、部下の成長につながるネガティブフィードバックが不足しているという課題も明らかになりました。さらに、部下の評価に対する納得感が低いことも企業にとっては大きな問題です。管理職がより良いフィードバックを提供できるよう、教育や研修の充実が不可欠です。評価制度が効果的であるためには、透明性が重要であり、部下の成長を促すためのフィードバックが求められています。これらのポイントを考慮し、企業は評価制度の改善に向けた取り組みを進めるべきです。これが組織全体の成長および部下のキャリア形成に直結することを強調したいと思います。


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会社情報

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フォー・ノーツ株式会社
住所
東京都港区赤坂8-5-40ペガサス青山310
電話番号
03-6447-1321

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