セルシスが記録的業績の背景に迫る
株式会社セルシスは、11月14日に「2025年12月期 第3四半期決算短信」を発表し、売上高、営業利益、年間経常収益(ARR)が過去最高を更新したことを公表しました。これは、同社の強固なビジネスモデルやマーケティング戦略が影響していると考えられます。
第3四半期の業績
2025年12月期 第3四半期の決算では、売上高が69.8億円、前年同期比で15.9%の増加を記録しました。営業利益は22.3億円となり、前年同期比で39.0%の増加、年間経常収益(ARR)は51億円で、前年同期比25.3%の増加を見せています。特に営業利益については、当第3四半期で前年の営業利益を大きく上回る結果となりました。
通期業績予想の修正
このような好調な業績を踏まえ、セルシスは2025年12月期の通期業績予想において、売上高、営業利益、経常利益を上方修正しました。これは、同社が中期経営計画で目指すROE(自己資本利益率)30%を意識したもので、投資家への還元を重視している姿勢が伺えます。
自己株式の取得
株主還元の一環として、セルシスは2025年11月から新たに10億円の自己株式取得を予定しています。この施策は、資本効率の向上を図り、株主への還元を充実させることを目的としています。
経営革新の取り組み
また、セルシスは持続可能な成長を目指し経営革新にも取り組んでいます。具体的には、役員退職慰労金制度の廃止や、創業役員の退任に伴う創業者功労金の計上を計画している他、若手人材の育成にも注力しています。
主力製品のグローバル展開
セルシスの主力製品である「CLIP STUDIO PAINT」は、世界中でユーザーの増加を目指し、WEBマーケティングやリアルイベントへの参加を通じてその知名度を高める取り組みを進めています。特に新興国をターゲットとした新ユーザー獲得に注力しており、これによりさらなる成長が期待されています。
エンタメ市場の成長
現在、日本のエンタメコンテンツはNetflixやAmazon Prime、Crunchyrollなどの動画配信プラットフォームの影響で、グローバルに普及しています。この流れはセルシスにとって追い風となっており、その結果、クリエイターサポート分野ではARR51億円が実現しました。新たにクリエイターエコノミー市場を事業領域としたサービスの開発も進行中です。
まとめ
セルシスは、「CLIP STUDIO PAINT」を通じてクリエイターを支援し続ける企業です。今後も経営の透明性を高め、株主への還元を強化することで、持続可能な成長を実現していく所存です。クリエイターの夢を支える「CREATOR JOURNEY」の提供を通じて、よりカラフルな世界の実現を目指します。