脅威の猛暑が変える夏の予定
2024年、日本の夏は記録的な猛暑に見舞われています。特に東京都では、7月と8月の気温が2019年と比べても高く、その影響で私たちの予定も変化しています。いわゆる「夏特有」の活動、例えば祭りやビーチ、プールなどの予定が大幅に減少しました。
過去のデータとの比較
TimeTree未来総合研究所が公開したデータによると、2019年の夏と2023年、2024年のデータを比較することで、猛暑がどのように予定に影響を与えているかを明らかにしています。
年 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 |
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2019年 | 25.8℃ | 27.5℃ | 32.8℃ | 29.4℃ |
2023年 | 27.6℃ | 33.9℃ | 34.3℃ | 31.2℃ |
2024年 | 27.8℃ | 33.5℃ | 34.0℃ | - |
この表からもわかるように、気温が非常に高い年々の比較から外出予定が減少している傾向が見受けられます。特にプールの利用は、熱中症のリスクから減少しており、結果として利用者は海や山といったアウトドアアクティビティを避ける傾向が強まっています。
夏特有の予定が減少
「祭り」「山・海」「プール」といった夏のアクティビティに注目すると、2024年の予定が2019年に比べてどれも減少していることが分かります。特にプールに関しては、近年では熱中症対策として屋外プールの開放が中止される事例も増えており、その影響で予定数が減少したと思われます。
グランピングの人気アップ
しかし、それとは反対にグランピングの予定は約3倍に増加しています。これは、エアコンなどの設備が整った快適なグランピングが、猛暑の中でも快適に過ごすための新たな選択肢となっているからだと考えられます。一方、伝統的なキャンプの予定は減少傾向にあり、熱い中での外出を避ける人が多くなっているようです。
暑さ対策としての動き
また、暑さ対策に関する予定も増加しています。特にエアコンの清掃や修理といったお手入れの予定が増え、夏本番の気温上昇に備える人が多くなっています。さらに、かき氷を楽しむ予定も増えており、冷たいスイーツを求める人々が増加しています。近年人気の「氷活」というブームも、これに拍車をかけています。
深川泰斗の見解
TimeTree未来総合研究所所長の深川泰斗氏は、数年前の気温や生活スタイルの変化を実感するのは難しいと指摘します。しかし、予定データを統計的に分析することで、私たちの生活がどう変わっているのかを明らかにすることができます。昨年と同様、猛暑の中で外出予定が減り、エアコン関連の予定が増える傾向が顕著になっています。この変化は今後も続くと考えられ、地球温暖化の影響を強く感じさせます。
一般的に暑い夏は避けるべきものとされていますが、一方でグランピングや冷たいスイーツといった新たな楽しみ方も増えてきているのも事実です。これからの夏は、暑さを補う工夫で楽しんでいけたら良いですね。
TimeTreeとは
カレンダーシェアアプリ「TimeTree」は、家族や友人、職場などでの予定の共有がしやすく、個別のカレンダーを複数作成することが可能です。2015年から提供され、2024年には全世界での登録ユーザー数が5,500万を超えました。私たちの日常生活の中で広く利用されています。