テキサス州のグレッグ・アボット知事は、4日間の経済開発ミッションの一環として、日本を訪れ、トヨタ自動車の幹部やサプライヤー企業の代表者と会談を行いました。
会談の中で、アボット知事はテキサス州がトヨタの北米における重要な生産拠点であることを強調し、世界的な大企業であるトヨタとのパートナーシップがテキサス州の経済活性化に大きく貢献していると述べました。また、トヨタ産業技術記念館を見学し、同社の歴史と技術革新への取り組みについて深く理解したことを明らかにしました。
アボット知事は、トヨタとの協力をさらに深め、テキサス州と日本双方にとって革新的な未来を築きたいと意欲を示しました。
トヨタ自動車は、多国籍自動車メーカーとして世界最大級の企業です。北米本社をテキサス州プレイノに置く同社は、最新の施設でマーケティング、セールス、エンジニアリング、製造など、幅広い分野で6,600人を雇用しています。
テキサス州サンアントニオにあるトヨタのトラック組立工場は、250万平方フィートの広大な敷地を誇る最先端の施設です。2023年には、181,872台のトラックが製造され、2,600人以上の従業員が働いています。
トヨタ自動車は、サンアントニオの製造施設をさらに拡張するために、5億3100万ドルの投資を計画しており、テキサス州における事業拡大の意欲を示しています。
アボット知事は、トヨタ自動車に加え、株式会社アイシンの幹部とも会談を行い、テキサス州シボロ市における新製造設備への投資に対して感謝の意を表明しました。また、自動車部品の開発・生産における日米間の関係強化について話し合い、今後の協力を深めていくことで合意しました。
今回の経済開発ミッションには、アボット知事の他に、セシリア・アボット大統領夫人、テキサス州務長官、経済開発・観光局のエグゼクティブ・ディレクター、経済開発公社の理事会事務局長、経済開発公社のプレジデント兼CEOなど、州内の経済・政治リーダーから成る使節団が参加しました。
このミッションの目的は、テキサス州と日本の既存の経済的・文化的パートナーシップを強化し、重要産業における貿易拡大を促進することです。また、テキサス州への新たなビジネス投資を誘致することも重要な目標となっています。
アボット知事は、5日目の予定として、日本貿易振興機構(ジェトロ)との昼食会、林芳正内閣官房長官との会談、上川陽子外務大臣との会談、在日米国大使館でのレセプションなどを予定しています。
日本は、過去10年間、テキサス州への外国直接投資プロジェクトによって創出された雇用の数で、国別のトップとなっています。2023年までに、日本企業はテキサス州内で2万人以上の雇用を創出する129件のプロジェクトに、108億7千万ドルを投資しました。
2024年の最初の5か月間でも、日本企業はテキサス州で520以上の新規雇用が予想される6件の新規プロジェクトに、14.7億ドルを投資しています。
2023年の対日貿易総額は312億ドルに達し、日本はテキサス州にとって第5位の貿易相手国となっています。
今回の使節団は、テキサス州経済開発公社が主催し、その費用を負担するものです。同団体は、テキサス州を一流のビジネス拠点として位置付けるために、マーケティングとプロモーション活動を積極的に行っています。
テキサス州経済開発公社とテキサス州経済開発・観光局は、テキサス州の経済発展を促進するために、重要な役割を担っています。