衛星データとAI技術で漏水検知システム開発が進行中！

衛星データとAI技術による漏水検知システムの進展

滋賀県守山市での「衛星データ×FAST-D漏水検知システム」の実証実験が新たに進行中であることが発表されました。このシステムは、地理空間データやAI技術を駆使し、漏水の早期発見やリスクの管理を目指しています。

1. 本システムの概要

この漏水検知システムは、従来の点検手法を超え、AIと衛星データを融合させた革新的なアプローチを採用しています。地上で集めた聴音データや衛星から得られる地表情報を統合し、漏水のリスク特定と検知を行います。これにより、水道事業者は人手不足やコスト面での課題を克服し、より高精度で効率的な漏水管理が可能となるのです。

2. これまでの取り組み

当社は、これまで守山市で現地実証を続けており、衛星データと地上環境データ、音データを収集・解析してきました。この過程で、漏水のリスク要因を分析するための音響データを収録し、実際の漏水事例を基にしたデータセットを構築しました。この取り組みにより、漏水発生パターンの抽出や検知アルゴリズムの初期検証が完了し、有望な成果が得られています。

3. 今後の方針

今回の実証の進展に伴い、当社は以下の2つのフェーズにおける開発と検証方針を決定しました。まずは、衛星データを活用した広域漏水リスク特定フェーズで、配水系統ごとのリスクマップを生成します。そして、次にピンポイント漏水検知フェーズにおいて、現場音を解析し、高精度で漏水箇所を特定するアルゴリズムを構築します。これにより、さらに精密な漏水管理が可能になるでしょう。