盛岡で開催中！干支コレクション「午」の魅力を探る展覧会

もりおか歴史文化館で干支コレクション展を楽しもう

盛岡を代表する文化施設、もりおか歴史文化館では現在、「干支コレクション－午－」というテーマ展を行っています。この展示では、2026年の干支である「午」に関連する数々の資料を紹介し、地域に根ざした馬文化を振り返ります。

「午」とは、動物の「ウマ」を指しますが、地元の人々にとって特に親しまれているのが「チャグチャグ馬コ」です。この祭りは毎年6月の第2土曜日に行われ、色鮮やかな装束をまとった馬たちが、鈴の音を響かせながら神社を目指して練り歩く光景は圧巻です。

祭りのルーツは、古くから馬が農業のパートナーであり、また無病息災や豊作を祈願するために行われてきた伝統に由来しています。平安時代末期からこの地域では馬が大変重要な存在であったことが歴史から伺え、奥州藤原氏が貴族に馬を献上したことでも知られています。

展示の三つのテーマ

今回の展覧会では、「馬を愛で、祈る」「馬を知り、育てる」「馬と南部家」という三つのテーマに基づき、それぞれの資料を展示しています。例えば、「盂蘭盆門火乗図」や「南部名物チヤゴチヤゴ馬」といった作品からは、馬との深い関わり合いを見ることができます。

また、「蝋型一馬灰皿」は大正時代に制作された南部鉄器の作品で、馬が生き生きと描かれたデザインが特徴です。その制作者である松橋宗明は、南部鋳金研究所を設立した人物で、地域の文化を支える役目を果たしました。

さらに、安政3年に描かれた「御旧領名所図巻」には、馬を使った伝統的な行事が生き生きと記録されており、その時代の人々の生活と馬との密接な関係を伝えています。

馬に対する地域の愛情

また、文化12年の日記には、盛岡藩主の愛馬に対する愛情が綴られています。11代藩主の愛馬「千歳」に関する逸話からは、当時の馬への並々ならぬ深い愛情が感じ取れます。藩主が江戸参勤の際に必ず「千歳」に乗っていたことからも、その特別な存在感を物語っています。

もりおか歴史文化館の魅力

このような貴重な資料が展示されているもりおか歴史文化館は、盛岡城跡公園の一角に位置し、観光スポットとしても多くの訪問者を迎え入れています。1階では無料で盛岡の祭りや旬の情報が紹介され、2階の有料展示室では盛岡藩の歴史や南部家に関する資料が豊富に取り揃えられています。

文化を感じながら、歴史を学んでみたい方にとって、この「干支コレクション－午－」展は絶好の機会です。馬文化の魅力に触れながら、地域の歴史を深く知ることができる場所として多くの方々にお勧めします。

もりおか歴史文化館の所在地は岩手県盛岡市内丸1-50で、電話番号は019-681-2100です。詳細情報は公式サイトでも確認できますので、ぜひ足を運んでみてください。