ワコムとリクロスが手書きデータを活用した実証実験を開始
株式会社ワコムとその傘下企業である株式会社リクロスエクスパンションは、酒類販売・配達を行う「なんでも酒やカクヤス」を運営する株式会社ひとまいると連携して、手書きデータを基にしたデジタルトランスフォーメーション(DX)の取り組みを開始します。この実証実験は、2026年7月から実施される予定です。
背景と目的
ひとまいるは、酒類の販売・配送事業だけでなく、様々な商材の受注から配送、請求・決済までを一括提供する物流システム事業にも力を入れています。カクヤス店舗では、これまでに多様なデバイスを用いてPOS端末やデータ管理に取り組んできました。2027年に予定されるシステム更新に伴い、ワコムのデジタルペンとその技術を取り入れることで、業務の効率化やスタッフの働きやすさ向上を図ります。また、配送ドライバーの健康状態を把握するための新たなモニタリング手法も取り入れ、安全運転を支援します。
実証実験の内容
この共同実証実験は、ひとまいるの北区王子本社近くの店舗で開始します。段階的な実施を経て、2027年3月までには全店舗に展開することを目指しています。実験を通じ、「書く」といった直感的な行為をデジタル資産に変換し、いくつかの分野での生産性の向上を確認していきます。
- - 店舗DXの推進: 手書き入力を活用し、セキュアな認証システムの導入により、パスワードを持たずに安全にログインできる仕組みを整えます。これにより、店舗の業務オペレーションを旨く改善し、運用の効率化を図ります。
- - ペーパーレス化: B2B取引において、納品サイン等をデジタル化し、電子署名やタイムスタンプを用いることにより、真正性を担保しつつ紙の管理コストを削減します。
- - 安全運転のためのドライバー体調管理: ドライバーの日報やサインの記入から得られる筆跡データを分析し、筆圧や記入速度の変化から疲労の兆候を監視します。これによって、アルコールチェックの結果と合わせてモニタリングを行い、安全運転を助けることを検証します。
ワコムの技術導入の意義
ワコムが提供するデジタルペン技術は、セキュリティを強化しつつも直感的なインターフェースを提供します。一般的なキーボードやマウス操作から得られる分断された顧客との対話を、ポータブルなAndroid OS搭載ペン入力タブレットを通じ、スムーズに接続できるのです。また、筆跡の動的な特性を高精度に捉えることで、業務認証だけでなく、人々の健康状態に関する新しい情報も提供する可能性を秘めています。
代表者のコメント
代表取締役社長CEOである井出信孝氏は、「ワコムはデジタルペンの技術を核に、ハードウェア、ソフトウェア、サービスを統合した『ペンとインクの体験』を提供しています。本実証実験を通じて新しいサービス価値を生み出したい」と語りました。また、株式会社ひとまいるの村山智輝氏も、従業員の働きやすさ向上や、配送員の安全や健康を守るための取り組みを強化していく意向を示しています。
企業の背景
株式会社ワコムは、デジタルペン技術を中心に、ハードウェア、ソフトウェア、サービスを融合させた技術リーダーシップを追求しています。1983年以来、クリエイティブな表現者を支える道具を提供し、現在も多様な業界で活用されています。一方、株式会社リクロスエクスパンションは、地域社会との共創を基本に、課題解決のためのITシステムやサービスを提供してきた企業です。ワコムとリクロスの協力により、未来に向けた新たな価値の創造が期待されます。