CECクロスメディア、EPUBオーサリングWebサービス「Tigris Plus」を発表
2012年10月3日、CECクロスメディア株式会社が新たなWebサービス「Tigris Plus」を発表しました。これは、国内初の固定レイアウトEPUB制作に特化したオーサリングツールであり、企業向けに展開されます。これにより、雑誌やコミックのようなビジュアルコンテンツを手軽にデジタル化することが可能になるのです。
固定レイアウトEPUBとは?
従来のEPUBは、基本的にフロー型の形式であり、読み手のデバイスやフォントに応じてレイアウトが自動的に調整されます。しかし、固定レイアウトEPUBは、特定のレイアウトを維持したまま表示されるため、雑誌やコミックなど、視覚要素が重要なコンテンツに最適です。2012年3月に発表された「EPUB 3 Fixed-Layout Documents」は、この新しいフォーマットを可能にしていますが、実際の制作環境は整っていないのが現状です。
Tigris Plusの特徴
Tigris Plusは、特に固定レイアウトEPUBに特化したサービスです。このツールのメリットは、HTMLやCSSのコーディングが不要な点。ユーザーはブラウザー上で簡単に操作することで、高品質なEPUBを制作することができます。主な機能は以下の通りです。
1.
WYSIWYGエディター:HTML5に対応したエディターを利用して、直感的にレイアウトを編集。
2.
ドラッグ&ドロップ:グリッドテンプレートを利用した写真やテキストの配置が簡単。
3.
日本語表現対応:縦書きやルビ、段組みなど、日本語特有のレイアウトが可能。
4.
画像取り込み:DropboxやInstagramから画像を簡単に配置できます。
5.
ライセンス管理:クリエイティブ・コモンズ・ライセンスの画像使用時には、自動でライセンスを表示。
対応OSとブラウザ
対応するOSは、Windows 7及びMacのOS X LionおよびMountain Lionで、ブラウザはSafariとGoogle Chromeに対応しています。Internet ExplorerやFirefox、Operaには対応していないため、利用の際には注意が必要です。
利用料金とサービス展開
法人プランは月額30,000円から始まり、10IDまで利用可能です。個人ユーザー向けのプランは2012年12月から提供予定とのことです。今後は、3年で法人ユーザー150社、個人ユーザー50万人の獲得を目指しています。
申し込み方法
Tigris Plusへの申し込みは、専用のウェブページ(
ここから)で行うことができます。アカウントの作成は無料で、簡単に利用を始めることができます。
まとめ
「Tigris Plus」は、電子書籍制作の新たな可能性を切り開くサービスです。特に日本語表現に特化した機能や、直感的な操作が可能な点が大きな魅力。今後ますます進化する電子書籍市場において、固定レイアウトEPUB制作の環境が整うことで、より多彩なコンテンツが誕生することが期待されています。
不明点や製品に関する質問は、CECクロスメディアの担当者まで問い合わせが可能です。新しい電子書籍の時代が、あなたの手の中に広がります。