中学生が商店街で起業体験を実施する新感覚プログラム
兵庫県神戸市では、全国初となる中学生の起業体験プログラムが実施されることとなりました。これは、中学2年生が模擬会社を立ち上げ、実際に商店街の空き店舗で商品販売を行う画期的な教育プログラムです。この取り組みは、IKIRU合同会社が主導しており、2025年の6月に予定されています。
トライやる・ウィークの新たな挑戦
従来の「トライやる・ウィーク」は、兵庫県が1998年から実施している中学生向けの職場体験プログラムです。このプログラムでは、地域の企業や公共施設で働くことを通じて生徒たちが社会の仕組みを学ぶことを目的としていました。しかし、今回のプログラムでは、生徒たちが主体的に会社を作り、商品を考案し、販売するという新たな挑戦に取り組みます。
このプログラムを受講したのは、神戸市立星陵台中学校の中学1年生約100名。彼らは「BizWorldプログラム」を通じて、起業の基本やチーム経営、資金調達の方法、広告戦略などを学びました。その中から選ばれた3名の生徒が、実際の商店街で販売活動に挑戦することになります。彼らは商品企画から販売、振り返りまでを自らの手で行うという、自発的な学びを実現します。
起業体験の意義
このプログラムが目指すのは、ただ職場体験をするのではなく、自ら考え、行動し、価値を生み出す経験を通じて、中学生に「働くとはどういうことか」を実感してもらうことです。地域の商店街というリアルなフィールドで行われるこの体験は、生徒たちにとって大きな成長の機会となるでしょう。
生徒たちの期待
プログラムに参加する生徒たちは、「他の事業所ではなかなか出来ないことが実行できるので選びました」「言われたことをやるだけでなく、自分で考えてやれるところが気に入りました」と、自らの意欲を語っています。また、「こういう活動を実行することで、しっかりとした収入が出来たらいいなと思っています」という声もあり、非常に前向きな姿勢が感じられます。
実施スケジュール
- - 6月2日(月):準備 10:00-15:00 起業プラザ(ひょうご2階)
- - 6月3日(火):準備 10:00-15:00 起業プラザ(ひょうご2階)
- - 6月4日(水):第1回販売会 11:00-15:00 ピアザ神戸
- - 6月5日(木):第2回販売会 10:00-15:00 垂水商店街
- - 6月6日(金):振り返り 10:00-15:00 起業プラザ(ひょうご2階)
BizWorldプログラムとの連携
このプログラムは、シリコンバレー発のBizWorldプログラムを導入しており、世界中で約90万人が受講している人気のある起業教育プログラムです。IKIRU合同会社が日本でこのプログラムの導入や教員フェローの育成を行っており、地域の教育現場における探究学習やキャリア教育の一環として導入が進んでいます。
このような新たな取り組みを通して、中学生たちが自立した人間へと成長し、地域との絆を深めることが期待されています。この先駆的なプログラムが成功することを願っています。