アイシンが提案する新しい観光スタイル「Lug THRU」とは？

アイシンが新たに提供する「Lug THRU」とは

株式会社アイシンが、株式会社キャビックとタッグを組んで新しい観光のスタイル「Lug THRU」を開発しました。この取り組みは、観光客の利便性を向上させることを目的としており、特に京都市を対象に実証実験が開始されます。

背景：オーバーツーリズムへの対策

近年、京都市を訪れるインバウンド旅行者は増加しています。これに伴い、観光名所周辺はバスの混雑やコインロッカーの不足が深刻な問題となり、「オーバーツーリズム」に直面しています。この問題に対処するためには、新しい観光の形が求められています。

「Lug THRU」の仕組み

「Lug THRU」は、観光用の貨物と乗客を別々の場所に配送するためのマッチングプラットフォームです。従来の手荷物預かりとは異なり、観光客が自分の手荷物を持たずに観光を楽しむことが可能になります。システムの背景には、アイシンが過去に培ったマルチピック/デリバリーの技術があります。この技術により、最適なルートを柔軟に再構築することができ、人と物を効率よく運ぶことが可能となります。

例えば、観光名所までタクシーで移動し、そのまま宿泊するホテルへ荷物を配達するというサービスが提供されます。この利便性によって、観光客はより快適に観光場所を巡ることができるのです。

実証実験の目的と期間

今回の実証実験は、2024年10月1日から2025年3月31日までの期間に行われます。実験の目的は、「Lug THRU」を利用した際の顧客やタクシー事業者の利便性、満足度、そして手ぶら観光方法の受け入れ状況を確認することです。

実証期間中は、キャビックが配車や送迎、荷物の配送を担当し、アイシンはシステムの運用と管理を行います。実験の結果をもとに、さらなるタクシー事業者との提携を進めることや、京都市以外の観光スポットへの導入も検討されています。