マッチング理論で社会をより良い方向へ:MiDATAと東京大学マーケットデザインセンターが共同研究を開始
AIサービス開発を行う株式会社MiDATAは、東京大学大学院経済学研究科東京大学マーケットデザインセンター(UTMD)と、共同研究を開始しました。本研究では、データを活用し、対象者双方の嗜好性を考慮したマッチングアルゴリズムの改良と、新技術の性能検証を行います。
背景と目的
マッチングプラットフォームの成功には、ユーザー双方の希望を満たすことが不可欠です。データに基づいたtwo-sided recommendationは、この課題を解決する有望な手段です。本取り組みでは、UTMDの持つマッチング理論の知見と、MiDATAが開発したtwo-sided recommendationを組み合わせることで、より精度の高いマッチングシステムを目指します。
共同研究の概要
MiDATAは、マッチングアプリ「CoupLink」において、機械学習やマッチング理論を活用したtwo-sided recommendationを開発し、マッチング数の380%増加などの成果を上げてきました。今回の共同研究では、「CoupLink」のデータを用いて、UTMDの理論に基づいたアルゴリズム改良を行い、その効果を検証します。
将来の展望
MiDATAは、本研究を通して、少子化問題と人材不足という社会課題の解決を目指します。少子化問題においては、出会いの減少が要因の一つと考えられており、効率的なマッチングを通して出会いを促進することで、問題解決に貢献できると考えています。
人材不足については、雇用のミスマッチが課題です。本研究の成果を活かし、求職者と求人企業の双方にとって最適なマッチングを実現することで、ミスマッチ解消と生産性向上を目指します。
研究への期待
UTMDの野田俊也氏は、本共同研究によって、マッチング理論に基づく改善提案を実装し、データを用いた実証研究を行うという理想的な研究サイクルが実現できると期待しています。
東京大学マーケットデザインセンターについて
UTMDは、マーケットデザインに関する理論研究と社会実装を推進する機関です。教育・保育、労働市場、災害・医療、環境制度設計など、様々な分野において、企業・自治体との共同研究に取り組んでいます。
株式会社MiDATAについて
MiDATAは、主にtoC企業向けのAIソリューションを提供しています。マッチングサービスやオンラインコミュニケーション分野を中心に、AI技術を活用したソリューションを提供することで、企業のユーザーエクスペリエンス向上や事業競争力強化を支援しています。
研究代表者について
MiDATAのシニアAIエンジニアである大川幸男氏は、慶應義塾大学と東京大学大学院で数理科学を専攻し、AI開発に豊富な経験を持つ人物です。
まとめ
MiDATAと東京大学マーケットデザインセンターの共同研究は、マッチング理論の活用を通して、社会課題の解決に貢献する取り組みです。今後の研究成果と、その社会への実装が期待されます。