廃棄プラスチックの家具
2025-05-28 17:54:22

イトーキとトヨタ、廃棄プラスチックを用いたアート家具の製作

イトーキとトヨタ、廃棄プラスチックを用いたアート家具の製作



株式会社イトーキは、トヨタ自動車株式会社と連携し、製造過程で発生する廃棄プラスチックを利用してアートテーブルとアートスツールを開発しました。このプロジェクトは、両社が抱える廃棄物の課題に対して新たな価値を創造する取り組みです。これらの家具は、トヨタ自動車本社に設置され、エコで美しいデザインが注目されています。

廃棄物の現状と課題



自動車やオフィス家具の製造は、多くの廃棄物を生み出すことがあります。特に、生産過程で「製品になれなかった素材」が発生します。これらの素材の多くはリサイクルが難しく、廃棄される運命にあります。今回のプロジェクトでは、こうした廃棄物を再利用し、新たな商品へと生まれ変わらせることを目的としています。

アップサイクルによる新たな価値の創出



今回のプロジェクトで注目されたのは、両社が生み出したパージ材です。廃棄プラスチックの中には、強度や美しいカラーを持つ素材がありますが、製造過程ではその特性が活かされないまま捨てられてしまいます。そこで、イトーキとトヨタはアップサイクルの手法を取り入れ、これらの素材に新たな命を吹き込みました。

サイドテーブルとスツールの誕生


このプロジェクトの一環として、燃料電池自動車「MIRAI」に搭載される水素タンクから発生するナイロンパージ材を使用し、サイドテーブルとスツールが誕生しました。カットを施すことで生まれた模様や光の反射は、まるで大理石のような美しさを持っています。また、あえて切削を残すことで、素材の力強さを表現し、家具が持つ歴史を感じさせるデザインとなっています。

  • - 廃材排出元:トヨタ自動車下山工場
  • - デザイン:イトーキ商品開発本部

スツールの開発


イトーキは、別途自社工場の廃材を活用した家具の開発も進めています。タスクチェアから出るカラフルなポリプロピレンパージを集めてボード化し、シンプルながら独特な模様が施されたスツールをデザインしました。この製品にもアップサイクルの理念が込められています。

  • - 廃材排出元:イトーキ滋賀チェア工場
  • - デザイン:イトーキ商品開発本部

両社のビジョン



このプロジェクトでは、デザインを通じて廃棄物に新たな価値を与え、持続可能な社会の実現を目指しています。製造業者は廃棄物の現状を知ることで、新たな価値の発見や楽しみを感じることが期待されています。この取り組みから得られた学びを活かし、今後も新たなアイディアを共有し、多様な廃棄物リサイクルの手法を増やしていくことが求められています。

未来へ向けてのコミットメント



「もったいない」を「もっといい」ものに変える未来を描き、廃棄ゼロの持続可能な社会の実現に向けて努力していく姿勢が両社にはあります。今回のような取り組みが広がることで、製造業の他の企業にも新たな価値を創造するインスピレーションとなることでしょう。廃棄物の処理やその再利用に興味を持つ方々からのお問い合わせも期待されています。

プロジェクトメンバーの思い



今回のプロジェクトに携わった株式会社イトーキの山本洋平氏は、廃棄物からも新たなデザインが生まれることを学んだと語ります。製造業者の立場から、廃棄物を活かす方法を常に模索し、新たな価値を生み出し続けることに意欲を燃やしています。

トヨタ自動車の髙木忍氏は、イトーキとの共創活動から多くの気づきを得られたことに感謝し、今後も『もったいないがもっといいに変わり続ける』未来の実現に向けて努力を続ける意向を示しました。

TOYOTA UPCYCLEについて



「TOYOTA UPCYCLE」は、トヨタ自動車が目指すアップサイクルプロジェクトです。廃棄物のゼロを目指し、社外パートナーと協力して他産業の廃棄物再活用に向けたプロダクトを開発しています。これまでにも、さまざまな廃棄物を用いたプロジェクトを手掛けており、その実績を通じて消費者の理解と関心を深めています。

まとめ



イトーキとトヨタが共同で取り組んだこのプロジェクトは、廃棄プラスチックを利用した革新的な家具の製作を通じて、持続可能な未来への道を切り開くものです。両社の挑戦が、より多くの企業や消費者にとっても新たな可能性を秘めていることを期待しています。


画像1

画像2

画像3

画像4

画像5

画像6

画像7

画像8

画像9

画像10

画像11

画像12

会社情報

会社名
株式会社イトーキ
住所
東京都中央区日本橋2-5-1
電話番号

トピックス(ライフスタイル)

【記事の利用について】

タイトルと記事文章は、記事のあるページにリンクを張っていただければ、無料で利用できます。
※画像は、利用できませんのでご注意ください。

【リンクついて】

リンクフリーです。