サラリーマンから農業者へ:BLUE BLUEBERRY FARMの挑戦
昨今、サラリーマンとしての忙しい日々を経て、農業という全く新しい分野に足を踏み入れた一人の男性がいます。彼の名は山寺豪さん。仙台市太白区の秋保町に位置する「BLUE BLUEBERRY FARM」を運営し、初めてのブルーベリー収穫を迎えました。特に注目すべきは、彼がどのようにしてこの挑戦に至ったのかという点です。
秋保の耕作放棄地を活用
山寺さんは2021年、農業未経験の状態からこのプロジェクトをスタートさせました。耕作放棄地と出会い、古くから温泉地として親しまれている秋保の自然に触れ、スピリットを感じ取った彼は、地元の人々の支援を受けて開墾を始めました。かつての田んぼのぬかるんだ土壌を整地し、ゼロから農園を作り上げていきます。
農地の広さは約60アール。ここに28品種、780本のブルーベリーが栽培されるまでになりました。農薬を避け、手作業による育成を心がけることで、より良い品質を目指す姿勢が見受けられます。この取り組みは、富谷市のブルーベリー農家からのアドバイスを受けつつ、日々観察と試行錯誤を重ねながら進められてきました。
個性的な28品種のブルーベリー
「BLUE BLUEBERRY FARM」では、ハイブッシュ系やラビットアイ系といった様々な品種のブルーベリーが育成されています。それぞれの果実には異なる食感や甘み、酸味があり、季節ごとにその個性を楽しめるのが特徴です。特に、農薬を使用せずに育てられたブルーベリーは、香りや味わいが豊かで、高評価を得られる品質を持っています。
収穫されたブルーベリーは、当初からの計画通り、オンラインショップや仙台市内の各種販売ルートを通じて一般消費者や業務用に提供されていく予定です。特に、地元のスイーツ店やカフェとのコラボレーションが今後の展開として期待されています。
観光農園としての未来
さらに、秋保という観光地の特性を活かし、ブルーベリーの摘み取り体験を提供する観光農園としての活動も計画されています。自然を感じながら、自ら収穫する楽しさを体験することで、ブルーベリーの魅力を多くの人々に伝えていくことを目指しています。
定期的に行われる農場の情報更新はSNSや公式ウェブサイトを通じて発信され、収穫シーズンは8月中旬から下旬にかけて行われる予定。変動する天候に左右されつつも、消費者に新鮮で美味しいブルーベリーを届けるための努力が続けられています。
まとめ
「BLUE BLUEBERRY FARM」は、農薬を使わないこだわりを持ちながら、素材そのものの力を引き出す農業の新しい形を描き出しています。山寺さんの挑戦は単なる農業の枠を超え、地域の自然との共生を目指すエコなライフスタイルとも言えるでしょう。これからの彼の活動とブルーベリーの成長から目が離せません。