水田由来メタン削減と生物多様性保全に向けた新たな試み
株式会社AdvanSentinelと大阪ガスが、経済産業省による補助金を活用し、「フィリピン共和国」と「ベトナム社会主義共和国」において新しい調査事業を始めることが決定しました。この事業は、メタン排出の削減と生物多様性の保全を同時に達成しようとするもので、今後の大きな期待が寄せられています。
1. バックグラウンド
日本政府は二国間クレジット制度(JCM)を活用し、2030年までに温室効果ガス排出量を累計1億トン削減する目標を掲げています。また、JCMは農業分野においても活用されることが期待されています。特に、間断かんがい技術(AWD)を用いた水田での温室効果ガス削減に注目が集まっています。日本はこれを通じて、必要なメタン排出の削減を実現し、ホスト国に対する提案力も高めていく考えです。
2. 本事業の目的
AdvanSentinelは、これまで開発した高感度DNA濃縮手法を生かして、大阪ガスやGreen Carbonと協力し、環境DNAを分析して水田の生物多様性への影響を調査します。この調査によって、長期間の水抜きが生態系に与える影響を可視化し、クレジットの創出を目指します。
3. 調査内容
この調査事業は、2026年3月から2027年3月までの期間にフィリピンとベトナムのAWD導入水田で行われます。具体的な内容は以下の通りです。
1.
技術実証: AWDによって水を抜く前後の水・土壌サンプリングを実施し、環境DNAを分析。生物種数とその量の変化を評価します。
2.
収益性・市場性のフィージビリティスタディ: JCMプロジェクトの実施者へのヒアリングや簡易モデリングにより、プロジェクトの収益性を評価します。
3.
事業スキームの設計: AdvanSentinel、大阪ガス、Green Carbon、現地の大学や研究機関と連携し、プロジェクトの具体的な計画を策定します。
4. 期待される結果
この調査の結果、生物多様性保全とメタン排出削減が同時に可能なビジネスモデルが構築されることが期待されています。これにより、新たな環境保全の価値が認識され、特にホスト国での環境施策やクレジットの価値がますます重要視されるでしょう。
5. AdvanSentinelの役割
AdvanSentinelは、環境水の分析や汚水疫学調査に特化した企業です。これまでの実績を基に、環境サーベイランスの普及に努めています。この事業が新しい変革の一部として位置づけられることが期待され、国際的な課題解決に貢献することが目指されています。
6. 知識の共有
AdvanSentinelは、研究成果をホスト国と共有し、その知識をもって更なる環境改善を目指す計画です。このプロジェクトを通じて、国際的な環境問題に対する日本の取り組みが強化され、他国との連携が進むことが期待されています。環境問題解決の第一歩を踏み出すこの事業から、今後目が離せません。
お問い合わせ先
AdvanSentinelへのお問い合わせは、以下のウェブサイトのフォームを使用してください。
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