枚方市で開催された防災授業の取り組み
2023年12月11日、常翔啓光学園高等学校の3年生が、枚方市立明倫小学校にて防災に関する出張授業を実施しました。この授業は、小学4年生の児童を対象に、防災の重要性を伝えることを目的としています。
授業の目的と内容
この出張授業は、防災意識を高め、実際に災害が発生した際に自ら行動できるようになるための取り組みです。高校生たちが企画した90分の授業で、参加した児童たちは、水害を想定したシールゲーム「マイ・タイムライン」や、防災バッグを作成するワークショップを通して、必要な準備や行動を学びました。
授業に参加した児童たちは思っていた以上に真剣に取り組み、特に「マイ・タイムライン」では自分たちの地域における防災行動計画を考える中で、活発な意見交換が行われました。また、防災バッグゲームを通じて、何を持っていくことが必要か、リアルな体験をしてもらうことに成功しました。
地域課題へのアプローチ
このプロジェクトは、常翔啓光学園が力を入れている探究学習の一環で、地域の方々との交流や体験を通じて地域の課題解決に取り組むことが求められています。本校の生徒たちは、実際に2012年に枚方市で起きた水害の影響を受けた地域の方々へのアンケート調査や、京都大学防災研究所での水害体験、更には淀川水系の河川環境を守るためのボランティア活動を通じて、授業内容を練り上げてきました。
具体的には、生徒たちは水害についての知識を深め、また、実際に行動を考えることでゲームやワークショップを楽しみながら導入しました。こうした体験を通じ、小学生たちが自分ごととして防災への意識を高められるような工夫がなされています。
当日の流れと反応
当日は、枚方市で実際に起きた水害や、今年9月に発生した能登半島豪雨をケーススタディとして、授業が進行しました。児童たちは、真剣な表情で水害の恐ろしさや防災準備の重要性について耳を傾ける姿でも印象的でした。リーダーシップを発揮しながらグループでの議論が活発に行われ、次の防災行動につなげる大切さが強く感じられました。
高校生の学び
授業を終えた高校生たちは、防災に対する意識が高まったことを口々に語ります。プロジェクトを通じて、自分たちの考えや行動が周囲に与える影響を実感したことが大きな学びとなったようです。特に小学生たちの真剣さに触れ、伝えることの重要性を再確認した生徒も多かったとのことです。今後も自分たちの学んだことを周りに広めていきたいとの意欲を示しました。
学校の理念
常翔啓光学園中学校・高等学校では、建学の精神として「世のため、人のため、地域のために貢献できる専門職業人を育成する」ことを掲げています。探究学習を通じて、学生たちは自身のキャリア形成だけでなく、地域や社会に貢献する力を身につけていきます。このような取り組みが、未来を担う若者たちの成長を促す一助となれば幸いです。